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Vic Gohのフォトアルバム Vol-4
まえがき
スイスアルプスの山として日本でよく知られているのは、モンブラン、マッ
ターホルン、ユングフロウの3山かと思いますが、今回はマッターホルンとそ
の周辺を「スイスアルプス−I」としてご覧頂きたいと思います。(郷)
マッターホルン(4,478m)です。頂上直下がオーバーハングし、ロッククライマーにとっていつかは征服したい壁、また遭難でも有名な東壁に朝日が当り始めたところです。
撮影は宿泊したツエルマット(1,620m)のペンションのベランダからですが、これを撮るには一寸苦心しました。朝日は当然の事ながら地上より山頂の方が先に当たるので、周囲が暗いうちに起きて日の出を待つのですが、標高差が3,000m近くもある場合どのくらい早まるかの見当がつかず*、1日目は僅かに遅くて、山好きがモルゲンロートと呼ぶピンクの朝焼けを逃しました。それはそれで結構綺麗なのが撮れたのですが、2日目はもう30分早起きしてこれを写すのに成功したというわけです。
* 帰国してから計算してみたら、3,000mでも差は10分程度しかないと解りましたが、何れにしても他の宿泊客の迷惑にならぬよう、ベランダに出るにも音を出さずにそっとドアを開けるなど結構気を使いました。 |
氷河に囲まれた山塊(左)は、マッターホルンと同じヴァリス山群中のモンテローサです。標高が
4,634m もあり、意外にもマッターホルン(4,478m)より高いのですが、マッターホルンの方が有名なのは、頭に3角を付けた幽霊のような特異な容貌?のせいでしょう。右の雲に隠れているのはリスカム4,527m
ですが、撮影場所のゴーネルグラートに近いので、モンテローサより高く見えます。 |
ツエルマットから、モンテローサ他 4,000m 級の山々を見渡せるゴルナーグラートまで登山電車が走っています。この数日前地上では雨だったのですが、この辺では雪だったらしく数センチ積もっていました。終点のゴルナーグラートにはホテルが一軒あり、早朝山を間近に見るには絶好の場所ですが、標高が3,135mあり空気が薄いので、万人向きとは言えません。 |
ゴルナーグラート行き登山電車の途中駅から近いリッフェルゼー。下り専門?のハイキングコースの途中にあり、マッターホルンが逆さに写ることが売りの観光名所ですが、この時は風でさざ波が立っていて駄目でした。 |
リッフェルゼーから見たモンテローサ(左 4,634m)とリスカム
4,527m。雪の中で野営した登山者の青いテントが右の方に見えます。そのまた右に目を凝らすと雪の柱が2本立っているのが見つかりますが、凍り付いたテントの主!ではなく、どうやら彼又は彼らが作った雪人形のようでした。 |
マッターホルンの中腹 2,582m にある小さな湖シュワルツゼー。小さな白い建物は、大きさといい一瞬トイレと間違えそうですが、実は礼拝堂です。晴れていれば背後のオーバーガーベルホーン
4,063m が逆さに映り、素晴らしい絵になる筈でしたが、生憎その頂上だけが雲の切れ目から見えるだけでした。 |
シュワルツゼー湖岸から下の氷河を見ているハイカー4人と一匹。左から2番目の女性が連れてきたらしい犬がベンチの向こう側にいます。 |
マッターホルンの南に連なる山々で左が 4,165m のブライトホルン、右の槍ヶ岳に似た山は、富士山より一寸高い
3,884m のクラインマッターホルン(小さいマッターホルンの意味)です。その向こう側はスキー場になっていて、1キロ一寸でイタリーとの国境に達します。観光客や冬のスキー客を運ぶため、クラインマッターホルンの頂上までケーブルカーが通じているのですが(写真中央付近にケーブル用鉄塔が見えています)、着いてみたら、駅は何と頂上直下をくりぬいた洞窟の中に完全に隠れていました。日本のケーブル駅は露出している例が多いと思いますが、ここではそうすると目立ちすぎるので景観を配慮してこうしたのでしょう。
駅から頂上の展望台へこれも岩をくりぬいて設けたエレベーターで行けるようになっていて、70k西のモンブランまで見えましたが、何しろ富士山頂より高いので、気温零下15度に加えて風も強く震え上がりました。
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クラインマッターホルンから下るケーブルから見下ろした風景で、手前の大岩の横に、テラスのあるミニホテルらしい家が見えますが、他の黒っぽい小さな建物は農家の納屋のようです。右上にアルピニストのメッカであり冬はスキー客でにぎわう谷間の村ツエルマットが見えています。 |
ウインパーなど著名な登山家が眠っているツエルマットの墓地ですが、ご覧の通り観光客で賑わっていました。それでも幟を立てた屋台など出ていないのは流石スイス? |
ツエルマットの村外れの風景。どうやら人家ではなく穀物小屋のようでしたが、観光の村らしく花が飾られていました。 |
撮影データ
時期:1995年9月; 場所:スイス ツエルマット; カメラ: PENTAX SP(レンズ:
トキナー 35−105mm ズーム、雪景色では偏光フィルター使用)及び
Konica BiG mini(35mm単焦点)
後書き
次回はスイスアルプス−IIとして、ユングフロウやアイガーのあるグリン
デルワルト周辺の景色をご覧頂きたいと思います。
以上
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