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Vic Gohのフォトアルバム Vol-39
ロッキー山系の風物 その3(Royal Gorge)

2007年5月1日
郷 勝哉
このフォトアルバムは過去数十年間に撮り溜めた写真の中から、丁度古いアルバムをめくるように往時を思い出しながら選んだ写真回顧録です。山や湖、オーロラなど自然の風物が主になるはずでしたが、結果的に飛行機、鉄道、車など乗り物も多く出ました。このあたり、子供の頃好きになったものが染みついていて何かと顔を出すようです。今後もこの様なコンテンツで続くと思いますが、変わらずお付き合い頂ければ幸いです。なお、Windows の画面設定を800 x 600にすると写真を大きくして見ることができます。(2005-12-1)



<まえがき>
今回は昨年萩原さんに案内して貰ったコロラド州にある世界最高の吊り橋Royal Gorge Bridge とその下を通る鉄道 Royal Gorge Route をご紹介します。



<アーカンソーのグランドキャニオン?>
橋はご覧のローヤルゴージ(ローヤル渓谷)にかかっていて、320 m 下の谷底をミシシッピー川の支流であるアーカンソー川が流れ、それに沿って Royal Gorge Route と称する観光鉄道が走っています。どこにもお国自慢がある様で、この渓谷のことを「アーカンソーのグランドキャニオン」と言う事もあるそうです。



<Royal Gorge Train>
Canon City (city と言っても小さな観光町でカメラのキャノンとは無関係)で出発を待つ観光列車、ご覧のようなジーゼル機関車が引っ張ります。
今から約150年前、コロラド州には1859年のゴールドラッシュに因んで「フィフティ・ナイナー」と呼ばれた金採掘目当ての人達が大勢移住してきましたが、この鉄道も元はと言えば採掘した金の運搬を目的に1870年代に建設されたものです。



<Canon City>
1914年にSata Fe鉄道が建設したレストランの様なCanon City 駅舎。列車はここから出発して間もなく渓谷に入り、アーカンソー川を遡ってRoyal Gorge Bridge の下を通り、約20 km 上流の Parkdale という今は砂利の採取場しか無い河原まで行き、同じルートをCanon City に引き返します。



<Dome Car>
列車には2階建て3軸ボギー台車で空までよく見える窓付の展望車が連結されています。



<Dome Car車内>
先頭の機関車がいよいよRoyal Gorgeにさしかかりました。 皆さんにもお馴染みの人が横顔を見せています。



<Bar>
Restaurant Car(食堂車)の一角を占めているバー。外の景色が良い時はお客が寄りつかないらしくバーテンダーは不在でした。



<Royal Gorge Bridge>
展望用オープンカー(無蓋車)から見上げた橋で、橋から谷底までは320 m、全部は見えていませんが橋の長さは384 m、幅は5 m、1929年に建設されました。



<吊り鉄橋>
峡谷の最も狭い部分は幅10 m くらいしかなく、当時どうやって川の流れを妨げずにレールを敷くかが難問でしたが、C. Shaler Smith という人物がこのような逆V字型のフレームを両岸に渡しそれからレールを吊すという構造を考案しました。環境問題など無かった20世紀始めの話しですから、岩壁を削ったりトンネルを掘るよりこれが一番安上がりで工期も短くて済んだということでしょう。



<観光ヘリコプター>
Parkdale からの帰路、峡谷を飛んで来るヘリコプターとすれ違いました。この狭く曲がりくねった渓谷を飛ぶには、よほど目と腕の良いパイロットでもかなり緊張するのではと思います。



<Royal Gorge Bridgeの道路>
幅5m の橋はご覧の通り板張りで人の他車も通れます。
両側に橋を吊っているケーブルが見えます。



<ケーブル アンカー部>
束ねられた状態で橋を吊っているケーブルは、橋のたもとでこのように分離して1本ずつ地面に固定されています。誰かがオブジェ代わりに?枯れ木を乗せた様です。



<インクライン>
この鳥かごの様な乗り物はここから450 m先の谷底に降りるケーブルカーで、世界一の急勾配(45度)を誇っています。



<両面水時計>
橋のたもとに水車式チェーン駆動の水時計がありました。 上段のダイヤルが左から2006年9月21日を指しています。 凝っていることには反対側にも同じダイヤルがあり当然ながら右から年月日となります。前後のダイヤルは同じ軸で駆動されている様に見えますが、そのままでは針が逆回りになるため、どこかに1:1の逆転ギヤが仕組まれているに違いありません。



<ガバナー>
時計の回転速度を調整する遠心式ガバナーが回っていました。 構造は違いますが、 その昔ゼンマイ式蓄音機のターンテーブルの速度調節器として、錘を付けた板バネと、それを支えながら軸をスライドする円盤をフェルトで押すガバナーがありましたが、それと似た原理です。


<あとがき>
コロラド州にRoyal Gorge Bridge という世界最高を誇る吊り橋がある事を最初に見つけたのは、1970年代のNew York 駐在時に購読していた Popular Science 誌の付録地図帳でしたが、以来一度見に行きたいと気になっていました。 それからおよそ30年経った昨年秋 Denver 在住の萩原さんの案内でやっと実現したのが今回の写真です。

撮影データ
撮影時期: 2006年9月
撮影場所:Canon City, Colorado
カメラ : PENTAX MZ-5 レンズ: SMC PENTAX-FA 28-105 ズーム
OLYMPUS ミュー _II
CANON IXY 330 (APSカメラ)

以上
 
 
Photographs copyrighted (2003〜2007, Vic Goh)
 
   
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