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コロラド便り(その41)
2006年3月1日(水)
萩原 正喜/コロラド

イタリーのトリノでは冬季オリンピックが2月10日から17日間にわたって開催されましたが、アメリカのTV4大ネットワークではNBCがその放送権を獲得していましたので、NBC系の地元TV放送局のKUSA(第9チャンネル)では朝7時からのトリノからの生中継や夕方7時からのゴールデンアワーにはオリンピック特別番組を組んでアメリカ選手たちの活躍を連日放送していました。
また、KUSAのニュースキャスターの一人を特派員としてイタリーへ派遣しオリンピック以外の地元の珍しい光景や習慣を連日紹介しました。
コロラドはスキー天国と言う事もあってスキーやスケートなど多くの種目にアメリカチームの有力選手を派遣していますので、特に地元新聞では連日8ページ又は12ページの特別版を発行して地元選手の活躍を伝えていました。

一方、この冬のコロラドでの降雪の状況は、先の裏日本での記録的な豪雪や先日のニューヨーク市でのやはり記録的な大雪などのように、ロッキー山脈中の各スキー場には早くも昨年11月始めより継続的な降雪に見舞われてやはり記録的な大雪となって大勢のスキーヤーで連日賑わっています。
特にロッキー山脈の西山麓の町Steamboat Springs の町では昨年11月から今年1月末迄の降雪量の累計は300インチ(7m62cm)となり、こちらでは屋根の傾斜の大きい家が多く、また雪質も乾燥粉雪と言う事で新潟県の様に「屋根の雪下ろし」といった光景は珍しいのですが、今年はSteamboat Springsの町では既に何回も雪下ろしを行っている、といった様子が大きな写真を交えて地元新聞を見出しを飾っています。

地元新聞によると、こうしたロッキー山間部での状況は昨年11月は月の12日間が降雪日で、累計で83インチの降雪となりこの時期での新記録でした。 また、昨年12月は月の21日間が降雪日となり105インチの累計降雪量でこの27年間で5番目の記録となっています。
今年に入ってから1月では22日間の降雪日で95インチの累計降雪でここ6年間での最も多い降雪日となっており、2月、3月には更に多くの降雪に見舞われるでしょうから、シーズンの降雪記録の38.3フィートを越してしまうのではないか? との記事となっています。

小雪舞う2月17日デンバーの気温:

ロッキー山脈中には今シーズンは記録的な多量の降雪が続いて各スキー場では大勢のスキー客を集めて賑わっていますが、ロッキー山脈を越えるハイウエイ国道70号線では雪崩れの危険が高く、毎年3月に入ってから活動を始めるのが通例の、一時交通遮断してバズーカ砲の様な大砲で爆薬を危険な道路沿いの崖に打ち込んで強制的に雪崩れを起こさせて落ちて来た雪を大型のシャベルカーで取り除くといった作業部隊が昨年12月から活動しています。

一方、デンバー地区を始めとする東山麓の一帯には降雪・降雨が長い間無く異常な乾燥状態が継続して、冬だというのに草原での広範囲な火災発生などが生じていましたが、2月15日金曜日には降雪があってこの季節には少ない10cm程の積雪でしたが、ホッとしているところです。
ところが同時に気温も急激に下がって、土曜日の明け方には久し振りの華氏で零度(摂氏で零下17.8度)以下に下がって震え上がりましたが、この日コロラド河源流のLake Granbyでは華氏零下10度(摂氏零下23.3度)を示しました。

引き続き翌日曜日の朝も我が家の庭の寒暖計が摂氏零下10度を示していました。 日中でも日が出ているのに華氏21度(摂氏6度)が最高気温で、何とも寒い陽気がしばらく続きそうです。
我が家では4才半になるジャーマン・シェパード犬を飼っていますが、雪で通常の散歩が出来ないので裏庭でボール遊びをさせていたら、急に後ろ足をビッコを引くようになったので脚を傷めたかと思って至急家の中に引き返して見てみましたが何とも無く、どうもあまりの寒さに犬も閉口した、と言う事だったようです。 また、ガレージの中に在庫して置いたガラス壜入りの飲み物はそのかなりが凍結して爆発してしまい、あわてて家の中へ残りを取り込む始末でした。

こうした急激な寒さに付いて地元新聞では左のような記事をコラムで載せています。
「この週末が如何に寒かったか! ボールダーに在るアメリカ気象情報サービスセンターでは下記のような4つの新記録が確認された、としています。」
2月19日(日)の真夜中0時23分に華氏−4度(摂氏零下20度)を記録し1889年の記録より華氏で7度低く新記録。
2月18日(土)の午後4時43分には1929年の記録華氏14度を越える華氏7度(摂氏零下13.9度)を記録。 日中の最高気温の最低新記録。
同じく2月18日(土)朝の7時13分にはDIAでは華氏−13度(摂氏零下25度)を記録、1880年の記録華氏−3度を越えて新記録。
2月17日(金)の午後9時52分にはDIAでは華氏−10度(摂氏零下23度)記録、1993年の記録華氏−9度を越えて新記録、などと報じています。
犬や馬などの家畜を屋外に出しっぱなしにして凍死させない様に! と言うTVでの警告は当然ながら、 「水道管が破裂しないようにするには」、と言った解説記事まで載って、凍てついたコロラドでした。

さて、一方、トリノ・オリンピックを報ずる地元新聞の記事の中で面白いものが掲載されていました。
日本からのカーリングの応援団の観客の中に見つけたものの様ですが、帽子にカーリング・ストーンを模したものに日の丸を掲げての応援と言う事で、「本物で無くて幸い。」本物だったら42ポンド(19kg)も重量があって価格も一個300ドルから500ドルもするのだ、としています。
コロラドの地元出身の選手たちの活躍の記事に混ざってこうしたユーモラスな光景を写真解説付きで載せているのも如何にもアメリカの新聞らしく目を引きました。 日本の新聞にはこの日本カーリング応援団の人の様子は掲載されたでしょうか?

アメリカ副大統領の狩猟中の誤射撃:

日本でも大きく報道された事と思いますが、アメリカ副大統領のDick Cheney氏がテキサスの南部のメキシコ国境に近い狩猟場で散弾銃による野鳥の狩猟を行っていて、誤って友人で一緒に狩猟をやっていた高齢の弁護士を撃ってしまった、と言うニュースですが、その報道メデイアへの公表が24時間以上遅れた、と言う事で事件を隠そうとしていたのではないか、と言う事で批判がチェーニー副大統領に浴びせられています。
副大統領サイドでは「負傷者の緊急処置で手いっぱいだったので公表が遅れた。」としていますが、新聞の社会諷刺マンガにも多く取り上げられ、過去に彼が重役をしていた会社にイラクでの戦後処理を巡っての仕事で優遇処置を講じた、との疑いが持たれていますが、そうした状況を今回も報道管制を敷こうとしたのではないか?としています。

「銃撃? 何が銃撃なんだ?」と言って被弾して倒れている被害者をよそに銃に大型の消音器を被せてますが、その内部ではくすぶっているといったマンガも掲載されています。
アメリカ政府としてはオサマ・ビン・ラデインを銃撃すべきなのに、イラクやアフガニスタンで死の危険と向き合っている兵士達を置いておいて野鳥のハンチングとは優雅なものだ? といった非難の意味が込められていそうです。

地元新聞1面トップにJVCビデオカメラ:

コロラドの地元新聞2紙のうちの一つRocky Mountain News紙の2月10日(金)の第一面ですが、この日はイタリーのトリノ冬季オリンピックの開会式の行われた日で地元新聞でも特集ページ20ページを割いてレポートしています。
朝この新聞を開いて大変驚きました。 JVCのビデオカメラがそのJVCロゴマーク入りでハッキリと写っているではありませんか!!! 撮影した同新聞社のカメラマンはJVCなど意識せずに写したものと思いますが、コロラドの最もポピュラーなスキー場Vail 出身で今回トリノ・オリンピック参加選手の女性スキーヤー2人がJVCのビデオカメラで撮影しているところを大きな写真で紹介されています。
JVCマークがカメラのボデイに目立つロゴで写っているのが大変印象的で、思わぬ大きな宣伝効果をコロラドの読者の人達に与えたと思います。

コロラド州の2005年輸出実績:

コロラド州から外国へ2005年中に輸出された実績が発表されています。
コロラド州の2005年輸出全体金額は67.8億ドルで前年比2%の成長を示したが、全米実績の10.6%成長に比べると低い伸びとなったとしています。
この主たる原因は半導体部品の輸出が33%も減少した事に起因しており、金額的にはコンピューターやその周辺機器がトップを占めているが第2位の輸出額を示している半導体の輸出の減少が大きく響いており、もしこの半導体の輸出減少分を除くと9%の成長となっているのだ、としています。
金額の多い順から国別に見ると;

1位 カナダ 18億ドル 前年比+9%
2位 メキシコ 8.49億ドル 前年比+23%
3位 日本 3.84億ドル 前年比ー6.6%
4位 中国 3.55億ドル 前年比ー0.2%
5位 ドイツ 2.77億ドル 前年比+2.1%

となっており、NAFTA条約国のカナダ、メキシコの2国がトップと2位になっており、メキシコへの伸びが23%と大きく、主として牛肉と製造管理に使用されるコンピューター装置の輸出が主たる部分を占めています。 一方、カナダへの輸出は万遍なく殆どの商品が一様に輸出されているのが特長となっているとしています。

12年前にNAFTA条約が調印されるときには、低い労働コストのメキシコからの輸出でアメリカ輸出業界は不利となると言われていたが、コロラドに限っては全くその心配の様にはなっていない、と言えそうです。
日本への輸出はその輸出産品別では8位となっていた牛肉の完全輸出停止で大きな痛手を被りましたが、依然として3位の輸出先であり再度輸出停止となっている状態からの今後の再開が待たれているところです。

BSE問題が発生する2003年のアメリカから外国への牛肉の年間輸出金額は39億ドルでしたが、その内日本へは14億ドルが輸出されており、残る金額の内9.11億ドルは韓国、香港、台湾への輸出金額であったのですがこれらの国々も日本に呼応して2年間の輸入制限措置をとっています。
しかしながら、その後解除となってからこれらの国々では今回の日本での再度の輸入禁止措置には呼応していません。

デンバーのダウンタウンでの高層ビル建設ラッシュ:

昨年に新装なった催事場コロラド・コンベンシヨン・センターでの催し物の規模や開催数が増加するに連れて従来より懸案となっている宿泊設備・ホテルの部屋数の不足がクローズアップされてきています。
昨年末にかねてより建設中であったHyatt Convention Center Hotel が開業となって1100部屋が新設されましたが、一昨年の民主党全国大会などのような大規模の会合の開催をするには会場としてはペプシセンターの様な大型の施設も揃っているにもかかわらず、出席者達の宿泊設備の面ではまだまだ部屋数が不足とされています。

デンバーのダウンタウンに現在在るホテルとその部屋数の集計すると合計6389部屋となっています。 そして、ホテル業界雑誌の「W Hotel,St. Regis & Trump Hotel」によると実際にはこれに更に1826部屋が計画されていて、これからデンバーのダウンタウンには総計8215部屋を有する事となる、とされています。

それらの新築計画中のホテルのリストが公表され、その具体的な内容で、デンバーのダウンタウンに建築が完了して既に昨年末から開業しているHyatt Convention Center Hotel を初めとしてプラスして更に8つの新しく現在その建設が計画中または進行中のホテルについての内容となっています。
Four Seasons や Ritz-Carltonといった高級ホテルを始め、一つの高層ビルにホテルとマンシヨンを階層で分けた複合のものも準備計画中である、としています。 こうした高層ビルの建設を行う不動産業者達はデンバーでは今後の経済活動の発展の余地が十分にあり建設に伴うリスクは非常に少ない地域で有るとしています。

いずれにしても、コンベンシヨン・センターを中心として多くの高層ビルの建設が行われてデンバーのダウンタウンは2008年の年末には高層ビル群の町並みが出現する事となる様です。
これに呼応してデンバー国際空港(DIA)からデンバーのダウンタウンを高速で結ぶ鉄道が開通すればデンバーでの国際会議や全米規模の大きな催しの受入が可能となって活発に開催される様になり、経済活動もますます発展すると言うデンバー市のもくろみとなっている訳です。
新設を計画しているこれらの8つのホテルの建設費を合計すると約7億ドルであり、既に完成して営業を開始しているHyatt Convention Center Hotelを加えると建設費の総計は10億ドルに及ぶ金額が投下される事となっています。

デンバー地区全体で営業しているホテル全体の2004年と2005年との部屋の占客率と平均の宿泊料金の変化を見てみると、占客率では63.1%(64%)であったのが64.8%(66%)と上昇しており、過去の最高占客率を示したのが2000年の68.2%であった、と言う事でそこまではまだいっていませんがお客の利用率が向上して来ています。
また、平均の一泊の料金では87.25ドル(114ドル)であったのが2005年では7.7%上昇して94ドル(122ドル)となっています。 これらの数値はデンバー地区の景気の好転を示しているだろうか? といった点での判断がこうした多くの新ホテル建設を走らせているのだと思われます。
コロラド・コンベンシヨン・センター前の通り、14 th Streetに建設が予定されている高級ホテルのFour Seasons の完成予想図ではビルのトップの避雷針先端までの高さで751フィート9インチ(257m)50階建てのホテルとマンシヨンの複合ビルとなります。 これから更に多くの高層ビルが14 th Street に建設が予定されています。

デンバーのダウンタウンへ建設が計画されている高層ビルマンシヨン:

高層ビルの新ホテル建設と併せてコロラド・コンベンシヨン・センター前の通り14 th Streetに建設が計画されているCondominium(高級マンシヨン)2棟の計画が公表されています。
その一つはカナダのトロントに本社を置く不動産建設業者のGreat Gulf Group社の副社長Gary Switzer さんが準備しているもので、55階建てで200区画のマンシヨンから構成されており、1区画はそれぞれ1200平方フィートから7000平方フィートの広さで分譲価格は50万ドル台の半ばとなるとしています。

もう一つは、デンバーの不動産建設業Nichols Partnership社の社長Randy Nicholsさんが計画しているコンドミニアム高層ビルで、41階建て505区画のマンシヨンで構成されており、それぞれ1ベッドルームで700から800平方フィートの広さとなっていて分譲価格は1区画が約22万ドルの予定としています。

これらの2棟のマンシヨンはどちらもダウンタウンの同一通りの近距離に建設される事となっているが販売に当って顧客が競合して顧客獲得に難しいのではと考えられますが、それぞれの建築主は「対象となるお客の層が異なるので全く問題はない。」としています。
一方のマンシヨンの方が1区画のスペースも広く価格も高いのですが、対象中心顧客としては「50才代の夫婦で食料を常に沢山保存する生活のために良く冷える大型冷凍庫が付いていて、読書室が組み込まれておりスペース的に余裕が欲しい人達」と考えている、としています。
他方のマンシヨンは前記に比べると1区画はスペースも狭く、また価格も約半値と安くしてあり、「中年までの若い人で通常ダウンタウンまで出て来てパーテイをよくやっている様な人」が顧客の対象としており、いずれにしても六本木ヒルズ族では無いにしてもかなり財産を持っているか、高額収入を得ている人が対象となることに間違い無さそうです。

ところで、私がコロラドへ移り住んでから既に8年半になろうとしていますが、今までに地震の揺れを感じた事が有りません。
デンバー地区は大昔は内海でロッキー山脈からの流失土砂が長い期間かかって堆積した跡だとされていますので活断層といったような地震原が無いので地震の心配はいらないのかもしれませんが「アメリカの姉歯1級建築士」がこれらの高層建築の設計に関わっていないのだろうか? などと余計な心配をしています。
ともかくこうした高層建築がデンバーのダウンタウンに集中してホテルやマンションと言う形でここ3年の間に少なくとも11棟が建設されるので、デンバーもアメリカの田舎町から大都市の様子に変身を遂げそうです。

DVRは一般的なものとなって2010年迄にはアメリカのTVを持っている家庭の半分に普及する:

カリフォルニア州のコンサルタント会社The Carmel Groupの最近の調査報告によると、今年始めに於けるアメリカのTVを所有している家庭でのDVR使用のメデイア別の比率は全体の約14%で1560万世帯がDVRを所有している、としています。
2008年末までにはDVRの普及は著しく進んでTV所有家庭3軒に一台、37%の普及率となる。
そして、2010年末までには更に普及してTV所有家庭の2軒に一台、49%の普及率に達する。
2000年に於けるDVR関連のハードウエア、ソフトウエア、サービスの総計売上げ金額は11億ドルと見られており、2010年には55億ドルに達するものと推定される、としています。
現状でのメデイア別のDVR使用者の比率は、衛星TV放送が48%、ケーブルTVが45%、専用サービスが6%、その他が1%と言う比率となっています。

一方、2010年に於いてはケーブルTV視聴者で58%、直接衛星TV視聴者で35%、電話会社関係の視聴者で5%、専用サービスが2%をそれぞれDVRの普及比率となる、としています。
そして、同じく2010年迄に携帯電話の利用者の150万が携帯組み込みのDVRの利用者となっている、と推定されています。
アメリカの昨年末に於けるDVRサービス事業の利用者一人当たりの平均収入金額は月額4ドルとなっていますが、2010年では月額2ドルとなると予想されるとしています。
2005年末での全米のケーブルTV視聴者は約6300万世帯で、その約12%、760万軒がDVRを利用しており、これはケーブル視聴者全体の10軒に1軒がDVRを利用しているという現状である、としています。

衛星TV放送とケーブルTV放送とで現在のDVR利用比率と2010年とで大きくその比率が変わるのは、現在1200万軒の視聴者を有する衛星TVのエコースター社が1990年代末からDVRサービスを始めており、2001年からは新規視聴申込者には無償でDVRを提供する、といったサービスを展開して来て現在その数は340万軒に達していると言う事が影響していると見られています。 従って現在では780万軒のエコースター及び DirecTVの衛星TV視聴者がDVRを利用していると推定されている訳です。
ケーブルTV会社では当初独自のオンデマンド・サービスにDVRを利用しようとして来たのですが、最近ではエコースターと同様なDVRを無償支給するように変わって来ているので、これからはケーブルでのDVRの利用者比率が高まるものと見られています。
いずれにしても現在VCRを使用している視聴者がDVRへ切り替える動きは停める事が出来ない流れでありテープよりハードデイスクを使用したDVRの方がはるかに便利という事が言えるとしています。

こうしたDVRの普及の上で重要な動きとしては、DVRサービスの開拓者の一つであるTiVo社が現在エコースター社を相手取りテキサス州の裁判所に提訴している同社の視聴者が希望のプログラムを記録しておいて後で再生して見る為の特許に抵触している、とする件で、この裁判の結果が今後のDVRの普及を見る上で大変重要である、としています。

ケーブルTVの Comcast社はコロラドだけで約70万軒の視聴者を有していますが、2004年の年末からDVRのサービスを始めており、今後同じDVRが全米の視聴者にも提供されるようになるのでケーブルTVでの利用者数が急速に上昇するものと見られています。 また、エコースター社が昨年末から始めている携帯用端末を対象とするサービス 「PocketDish」では今年の年末までに20万の視聴者獲得を目標としているが、これも今後目が離せないものとなります。

新しい映画プログラムの配信ビジネス moviebeam

無線でユックリ送られてくる映画プログラムを小型の室内アンテナで受信し、このボックスに蓄えておいて観たい時に見たい部分の映画プログラムを再生して観る方式のサービスがコロラドで始まっています。
申し込みは250ドル支払ってこのボックスを購入し、メール・イン・リベートで50ドル戻ってくるので実質200ドルの初回支払いとなっています。申し込みは電話かWeb経由、又は近くの BestBuy,CompUSA,Searsの各店で受け付けています。
月額支払いの料金は不要で、観た映画のみの料金をクレジットカード引き落としで支払う方式です。
映画は内容に依り一タイトル1.99から3.99ドル、HDTV映画はそれに1ドル増しの視聴料金で、観たタイトル分だけの料金が徴収されるという仕組みとなっています。

映画は常に10タイトルのニューリリースを含む毎週100タイトルが継続的に送信されてくるのでTV面から観たいタイトルをリモコンで選択するだけで観られる方式となっています。
HDTV映画タイトルを選択したい時には画面のHD表示をクリックすると毎週10タイトルのHD映画が選べる様になっており、もちろん Dolby 5.1の音声チャンネル出力がボックスから出ています。
いわばインターネットと郵便を利用するNetflix方式のワイヤレス版とも言うべきもので、益々ブロックバスターが困る新しい映画プログラムの配信ビジネス moviebeam と言えそうです。

「DVDにHDを追加」: (2月19日(日)版ニューヨークタイムズ紙から)

1月初旬のラスベガスでのWinter CESでは次世代光デイスク方式をめぐって2つの方式が激しいブツカリ合いをしましたが、その後の動きとして下記のようなニュースが伝えられています。
3月から発売となる東芝のHD-XA1型とHD-A1型は市場で最初のHD-DVDプレーヤーとなる模様である。 東芝の推進するHD-DVD規格とソニー及びそれに対抗してコンソシアム各社が推進するBlu-rayの二つの異なるデイスクやプレーヤーを作る規格が現在争っているところである。

499ドル売りのHD-A1型の方は(従来のDVDプレーヤーに対し)見ている映画を一時停める事無くチャプターリストを表示したりオプシヨンとなっているセットアップの変更をしたりする事が出来る。
また、799ドル売りのHD-XA1型はカスタム設置用に作られており、設置業者が予めプログラムしたリモコンからのコマンドを受け付けるポートを有している。
BestBuy,Tweeter,Searsなどの各店がこれらのプレーヤーの販売を行う予定となっている。
このHD-DVDプレーヤーが発売となるのに合せて約40タイトルのHD-DVD映画デイスクも発売となる予定。

東芝のアメリカでのHD-DVDプロモーシヨンの開始について:

いよいよ東芝がHD-DVDのアメリカでの市場プロモーシヨンで動き出す事に関する内容が発表になっています。 既に日本でも報じられていて充分ご承知の事かと思いますが、このプロモーシヨン活動は単にHD-DVDの映画再生プレーヤーや映画デイスクだけの話しで無く、現在AV販売店で主力の販売アイテムとなっているHDTVシステムの販売に大きな影響を与える作戦を東芝ではHD-DVDの推進会社が少ない事を活かして敷いている事です。 先発を切る東芝の今後の動向に付いて注目して行く必要が有りそうです。
この事を伝えているElectronic News誌の記事を主要点のみ拾い出して見ると次の様になっています。

東芝ではHD-DVDのシステムの初期展示及び予約受注の活動を始めており、そのセットは3月26日に各店に到着する事になっている。
アメリカでのプレーヤーは低価格のものが499ドル売りとなる。
2月22日(水)にニューヨークのP.C.Richard & Sons店やその他何店かで行われたHD-DVDのプロモーシヨンイベントが皮切りとなって今後東芝では全米の40の都市での同様なイベントを順次催して行く計画である。
プロモーシヨンでの訴求点としては、現行のDVDとの間でシステム的に共通性が高くバックワード・コンパチ性がとれている事を挙げている。
東芝では現行のDVD映画とHD-DVD映画とが一枚のデイスクに納まったTwin Format Disc規格のデイスクをハリウッドのスタジオが採用する、としている。

HD-DVDのプロモーシヨン店としてはP.C. Richard & Sons,BestBuy,Fryユsなどの各都市の店が対象となる。(ニューヨークタイムス紙の記事ではHD-DVDプレーヤーは先ずBestBuy,Tweeter, Searsの各店が扱う、となっている。)
今年はBlu-rayとHD-DVDのアメリカ市場導入でのブツカリ合いが見られる年となりそうです。

今回のイタリー・トリノでの冬季オリンピックも多くの劇的なドラマを見せて終了しました。
日本では何と言っても女子フィギャースケートの荒川静香選手の活躍と金メダルだと思いますが、私の感想では、スケートのショートトラックでのアメリカ代表の日系のアポロ・アントン・大野選手と韓国のHyun-Soo選手の前回のソルトレークシテイの冬季オリンピック以来のショートトラック1000mに於ける宿命の対決で、韓国チームではHo-Suk選手と2名が決勝に勝ち残って2名での共同作戦で大野選手を完全にブロックして金銀ワンツー優勝をして怨念を晴らしたのは大変立派でした。
更に、その後の500mの競技では大野選手が初めから飛び出し絶えず先頭を確保して圧倒的な強さを見せて金メダルを獲得したのも圧巻でした。
大野選手はシアトルの出身ですがコロラド・スプリングスにあるアメリカ・オリンピック委員会の運営するトレーニング・センターにこもって鍛えて来た実力が最後の場面で発揮されたと思いますが、この日の為に練習を積み重ねて来てソルトレークでの怨念を晴らした韓国チームの活躍も感動ものでした。 イラクのように戦争で争うよりこうしたスポーツの国際舞台での競争の方がはるかに良い事だと感じられました。

今回のこのレポーとでは出だしにコロラドの寒い陽気のお話をしましたが、その後こちらでは温暖な天候に変わって過ごし易い毎日が続いています。
そうは言っても、毎朝の最低気温では摂氏0度以下の日が続いており、庭の日陰には2月17日から降った雪が氷着いたまま残っていて「春は名のみの風の寒さよー」といった実感です。
それでも、もう少しすると庭の芝生の手入れの第一段として肥料散布とAeratorと言ってイボイボのついたエンジン付きのローラーで芝生の下まで小径の穴を掘り返して空気や肥料そして水が根に行き渡らせる様にする作業をしなくてはなりません。 何故か期日の経過が非常に早く感じられるこの頃です。

 
 

[ 以上 ]
 
 
Copyrighted to: Mike Hagiwara
 
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