イタリーのトリノでは冬季オリンピックが2月10日から17日間にわたって開催されましたが、アメリカのTV4大ネットワークではNBCがその放送権を獲得していましたので、NBC系の地元TV放送局のKUSA(第9チャンネル)では朝7時からのトリノからの生中継や夕方7時からのゴールデンアワーにはオリンピック特別番組を組んでアメリカ選手たちの活躍を連日放送していました。
また、KUSAのニュースキャスターの一人を特派員としてイタリーへ派遣しオリンピック以外の地元の珍しい光景や習慣を連日紹介しました。
コロラドはスキー天国と言う事もあってスキーやスケートなど多くの種目にアメリカチームの有力選手を派遣していますので、特に地元新聞では連日8ページ又は12ページの特別版を発行して地元選手の活躍を伝えていました。
一方、この冬のコロラドでの降雪の状況は、先の裏日本での記録的な豪雪や先日のニューヨーク市でのやはり記録的な大雪などのように、ロッキー山脈中の各スキー場には早くも昨年11月始めより継続的な降雪に見舞われてやはり記録的な大雪となって大勢のスキーヤーで連日賑わっています。
特にロッキー山脈の西山麓の町Steamboat Springs の町では昨年11月から今年1月末迄の降雪量の累計は300インチ(7m62cm)となり、こちらでは屋根の傾斜の大きい家が多く、また雪質も乾燥粉雪と言う事で新潟県の様に「屋根の雪下ろし」といった光景は珍しいのですが、今年はSteamboat
Springsの町では既に何回も雪下ろしを行っている、といった様子が大きな写真を交えて地元新聞を見出しを飾っています。
地元新聞によると、こうしたロッキー山間部での状況は昨年11月は月の12日間が降雪日で、累計で83インチの降雪となりこの時期での新記録でした。
また、昨年12月は月の21日間が降雪日となり105インチの累計降雪量でこの27年間で5番目の記録となっています。
今年に入ってから1月では22日間の降雪日で95インチの累計降雪でここ6年間での最も多い降雪日となっており、2月、3月には更に多くの降雪に見舞われるでしょうから、シーズンの降雪記録の38.3フィートを越してしまうのではないか?
との記事となっています。
小雪舞う2月17日デンバーの気温:
ロッキー山脈中には今シーズンは記録的な多量の降雪が続いて各スキー場では大勢のスキー客を集めて賑わっていますが、ロッキー山脈を越えるハイウエイ国道70号線では雪崩れの危険が高く、毎年3月に入ってから活動を始めるのが通例の、一時交通遮断してバズーカ砲の様な大砲で爆薬を危険な道路沿いの崖に打ち込んで強制的に雪崩れを起こさせて落ちて来た雪を大型のシャベルカーで取り除くといった作業部隊が昨年12月から活動しています。
一方、デンバー地区を始めとする東山麓の一帯には降雪・降雨が長い間無く異常な乾燥状態が継続して、冬だというのに草原での広範囲な火災発生などが生じていましたが、2月15日金曜日には降雪があってこの季節には少ない10cm程の積雪でしたが、ホッとしているところです。
ところが同時に気温も急激に下がって、土曜日の明け方には久し振りの華氏で零度(摂氏で零下17.8度)以下に下がって震え上がりましたが、この日コロラド河源流のLake
Granbyでは華氏零下10度(摂氏零下23.3度)を示しました。
引き続き翌日曜日の朝も我が家の庭の寒暖計が摂氏零下10度を示していました。 日中でも日が出ているのに華氏21度(摂氏6度)が最高気温で、何とも寒い陽気がしばらく続きそうです。
我が家では4才半になるジャーマン・シェパード犬を飼っていますが、雪で通常の散歩が出来ないので裏庭でボール遊びをさせていたら、急に後ろ足をビッコを引くようになったので脚を傷めたかと思って至急家の中に引き返して見てみましたが何とも無く、どうもあまりの寒さに犬も閉口した、と言う事だったようです。
また、ガレージの中に在庫して置いたガラス壜入りの飲み物はそのかなりが凍結して爆発してしまい、あわてて家の中へ残りを取り込む始末でした。
こうした急激な寒さに付いて地元新聞では左のような記事をコラムで載せています。
「この週末が如何に寒かったか! ボールダーに在るアメリカ気象情報サービスセンターでは下記のような4つの新記録が確認された、としています。」
2月19日(日)の真夜中0時23分に華氏−4度(摂氏零下20度)を記録し1889年の記録より華氏で7度低く新記録。
2月18日(土)の午後4時43分には1929年の記録華氏14度を越える華氏7度(摂氏零下13.9度)を記録。 日中の最高気温の最低新記録。
同じく2月18日(土)朝の7時13分にはDIAでは華氏−13度(摂氏零下25度)を記録、1880年の記録華氏−3度を越えて新記録。
2月17日(金)の午後9時52分にはDIAでは華氏−10度(摂氏零下23度)記録、1993年の記録華氏−9度を越えて新記録、などと報じています。
犬や馬などの家畜を屋外に出しっぱなしにして凍死させない様に! と言うTVでの警告は当然ながら、
「水道管が破裂しないようにするには」、と言った解説記事まで載って、凍てついたコロラドでした。
さて、一方、トリノ・オリンピックを報ずる地元新聞の記事の中で面白いものが掲載されていました。
日本からのカーリングの応援団の観客の中に見つけたものの様ですが、帽子にカーリング・ストーンを模したものに日の丸を掲げての応援と言う事で、「本物で無くて幸い。」本物だったら42ポンド(19kg)も重量があって価格も一個300ドルから500ドルもするのだ、としています。
コロラドの地元出身の選手たちの活躍の記事に混ざってこうしたユーモラスな光景を写真解説付きで載せているのも如何にもアメリカの新聞らしく目を引きました。
日本の新聞にはこの日本カーリング応援団の人の様子は掲載されたでしょうか?
アメリカ副大統領の狩猟中の誤射撃:
日本でも大きく報道された事と思いますが、アメリカ副大統領のDick Cheney氏がテキサスの南部のメキシコ国境に近い狩猟場で散弾銃による野鳥の狩猟を行っていて、誤って友人で一緒に狩猟をやっていた高齢の弁護士を撃ってしまった、と言うニュースですが、その報道メデイアへの公表が24時間以上遅れた、と言う事で事件を隠そうとしていたのではないか、と言う事で批判がチェーニー副大統領に浴びせられています。
副大統領サイドでは「負傷者の緊急処置で手いっぱいだったので公表が遅れた。」としていますが、新聞の社会諷刺マンガにも多く取り上げられ、過去に彼が重役をしていた会社にイラクでの戦後処理を巡っての仕事で優遇処置を講じた、との疑いが持たれていますが、そうした状況を今回も報道管制を敷こうとしたのではないか?としています。
「銃撃? 何が銃撃なんだ?」と言って被弾して倒れている被害者をよそに銃に大型の消音器を被せてますが、その内部ではくすぶっているといったマンガも掲載されています。
アメリカ政府としてはオサマ・ビン・ラデインを銃撃すべきなのに、イラクやアフガニスタンで死の危険と向き合っている兵士達を置いておいて野鳥のハンチングとは優雅なものだ?
といった非難の意味が込められていそうです。
地元新聞1面トップにJVCビデオカメラ:
コロラドの地元新聞2紙のうちの一つRocky Mountain News紙の2月10日(金)の第一面ですが、この日はイタリーのトリノ冬季オリンピックの開会式の行われた日で地元新聞でも特集ページ20ページを割いてレポートしています。
朝この新聞を開いて大変驚きました。 JVCのビデオカメラがそのJVCロゴマーク入りでハッキリと写っているではありませんか!!! 撮影した同新聞社のカメラマンはJVCなど意識せずに写したものと思いますが、コロラドの最もポピュラーなスキー場Vail
出身で今回トリノ・オリンピック参加選手の女性スキーヤー2人がJVCのビデオカメラで撮影しているところを大きな写真で紹介されています。
JVCマークがカメラのボデイに目立つロゴで写っているのが大変印象的で、思わぬ大きな宣伝効果をコロラドの読者の人達に与えたと思います。
コロラド州の2005年輸出実績:
コロラド州から外国へ2005年中に輸出された実績が発表されています。
コロラド州の2005年輸出全体金額は67.8億ドルで前年比2%の成長を示したが、全米実績の10.6%成長に比べると低い伸びとなったとしています。
この主たる原因は半導体部品の輸出が33%も減少した事に起因しており、金額的にはコンピューターやその周辺機器がトップを占めているが第2位の輸出額を示している半導体の輸出の減少が大きく響いており、もしこの半導体の輸出減少分を除くと9%の成長となっているのだ、としています。
金額の多い順から国別に見ると;