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コロラド便り(その22)

2004年8月3日
萩原 正喜/コロラド
註:このコロラド便り(その22)には、萩原さんがご自分で撮影された写真を掲載しました。写真下の解説文と共にご覧ください。
(なお、フォトレタッチは郷さんです。)

11月2日のElection Dayに行われるアメリカ大統領選挙を目指して共和党現職大統領のブッシュ陣営と民主党ケリー陣営との選挙戦が白熱してきています。
そうした中にあって、民主党全国大会が7月26日からボストンで4日間にわたって開催されケリー氏が民主党の正式な大統領候補に選出されましたが、それに合せてケリー民主党大統領候補とエドワーズ副大統領候補の地方遊説の旅のスタートが7月23日にデンバーのFillmoreオーデイトリアムでその3500席を埋める支持者達を集めて切られました。

もともとコロラド州は共和党が強い地盤であるためその対抗に今回の遊説のトップの場所に選ばれたと推測されていますが、今回のキャンペーンではコロラド州の後、アイオワ州、オハイオ州、フロリダ州、ペンシルベニア州、そしてマサチューセッツ州のボストンでの民主党大会へと民主党の弱い地盤を回る遊説となりました。

ケリー候補は1943年12月11日生れでこのレポートでも以前に紹介した私の住んでいるオローラ市に在ったFitzsimons陸軍病院で生まれています。 この現在はコロラド大学の医学部の健康科学センターとなっている建物内に彼自身立ち寄って生憎の雨天であったにもかかわらず集まった大勢の支持者達の歓迎を受けています。
と、言う事で彼の産まれたコロラドからアメリカ誕生の地ボストンまでの「Freedom Trail」と名付けたこのキャンペーンではJohn KerryとJohn Edwardsの2人のジョンが遊説各地で得票まとめの訴えが行われました。

一方の共和党のブッシュ大統領とチェイニー副大統領はコロラドにあるFort Carson陸軍基地や北米空域総司令部などを訪問のため比較的頻繁にコロラドへは来ており、今回は何時選挙キャンペーンで来る事になるのか分かっていません。
どちらが勝利するかは今の所ハッキリしませんが、ケリー候補が勝つ事になると以前のクリントン大統領の時のように遠慮無く対日通商圧力が強まる事となることが予想され、折角築いた小泉・ブッシュ関係も御破算となるので日本としてはブッシュ現職大統領に勝ってもらいたい所ですが、一体どうなるでしょうか。


<BestBuy Store>
オローラの全米チェーン家電店ベストバイ店:

本社をミネアポリスに持つ全米チェーンの家電量販店であるBestBuyのオローラ市に在る店です。
広大な店舗の中は白物家電商品、DVD映画・CD音楽デイスク、ゲーム機・ゲームソフト、AV家電商品、パソコン及びそのアクセサリーと言った具合に区分した展示となっており、オローラの各店の中では特に多くの客で賑わっている店です。

全米での同店の3―5月の四半期売上げは54億8000万ドルで利益1億1400万ドルを記録してハイエンドのTVセットとノートブック型パソコンの売上げ増が寄与して昨年同期と比べて17%の売上げ増加となった全米で最大の家電チェーン店です。
傘下にやはり全米チェーンのMusicLandを以前に買収してBestBuyチェーンに吸収した時の損失も解消して経営体質上でも改善されています。
ちなみに昨年同期の売上げは46億7000万ドルで2500万ドルの損失計上でした。

アメリカの総人口が3億に近ずいている:

最近アメリカ国勢調査局から発表されたデータによると2000年4月に行われた10年に1回の国勢調査の時からアメリカの総人口は3.3%増加して、昨年2003年7月現在で2億9081万人となって3億人に達する勢いであるとしています。

人種別の比率では;

白人: 67.9%
黒人: 12.8%
ヒスパニック: 13.7%
アジア系:  4.1%
ハワイアン及び南洋諸島原住民:  0.2%
アメリカンインデイアン及びエスキモー:  1.0%
混血:  1.5%

となっています。 (意外と人種間の混血の比率が少ない。)
2000年の国勢調査の時から比べての変化率としてはヒスパニックの13%の増加が最も多く、続いてアジア系の12.6%の増加が次いでおり、混血が10.5%の増加となっています。

アメリカに於けるマイノリテイ人種の筆頭はかっては黒人だったのですが、今やヒスパニック人口がそれを凌いでいます。 特にヒスパニックでは若年層の占める人口比率が多くヒスパニック人口の34%が18歳以下の人口となっており、対照的に白人ではその15%が65歳以上で占められています。

併せていわゆるベビーブーマー世代が60歳に達して今後引退の年代に入って来るので、ますます白人比率が減少して、ヒスパニックの比率が上昇する傾向にあります。
アジア系の人口増加は主として移民によるもので、この傾向はアメリカ全体の州に見られる傾向で経済不況や同時多発テロなどが有ったにもかかわらずアジアからの移民増加となっています。

労働人口面ではこうしたヒスパニックの若年層増加やアジア系移民の増加がベビーブーマーの引退をこれから補って行くのでアメリカ全体では若年労働人口の不足と言う事態は生じないで済むものと予想されています。
こうした数値からの長期予測では、2050年には現在主体を占めている白人の人口にマイノリテイの総人口がほぼ拮抗するように成るものと推定されています。 従ってその頃にはアメリカの社会生活実態も現在のものとはかなり変わったものとなっているものと考えられます。

参考までに、アメリカでの放送受信所帯数などの統計では現在のところ総所帯数としては通常1億2千万所帯と言う数値が使われていますが、この数値も変わって行くものと推定されます。
ちなみにコロラド州の人口は398万人余りですから、全米人口の約1.37%と言う事になります。

<CircuitCity Store>
オローラの全米チェーン家電店サーキットシテイ店:

BestBuyと競合するCircuitCityのオローラ市に在る店です。
ベストバイ店に比べてサーキットシテイ店が最近元気が無いのが気にかかりますが、特に隣接してやっていたメンバー制のWalmart傘下のスーパーマーケットSam's Club が中心街の方へ新たな建物を新設して移動したのに伴って幾つかの隣接する店も閉店しており、地域的に繁華で無くなって来てお客が遠のいている事が影響しているかもしれません。

Tattered Cover Book Store の新しい店が開店:

前回のレポートの挿入写真で紹介したタッタードカバー書店ですが、同店は全米チェーンの書店ですが前回紹介のCherryCreek ショッピングモール沿いの店とデンバーのダウンタウンにそれぞれ1店ずつ2店舗をコロラドに有しており、その2店のオーナーはJoyce Meskis と言う女性で経営者となっています。

同店では今年の11月開店を目指してデンバーの南西の外れにある新興高級住宅地のHighland Ranch 地区に新しい店の準備を現在進めています。
今まで何も無かったところを開拓して都市計画に基ずく住宅地が建設されたハイランドランチ地区ですが現在では約8万人を越える人口となって地区の中心にあるHighland Ranch Town Centerと言う名称のショッピングセンターには多くの小売業の店が進出して繁盛しています。

Tattered Cover Book Store も約2年間に及ぶ市場調査の結果この場所へ新規店舗を出す事を決めたと言う事で、在庫書籍数は約15万タイトルと他の2店と同じ規模になり、従業員は45から50名となるとしています。
インターネットでの販売などで書籍の安売りが盛んとなってきていますが、同店では価格を崩さず書店のアカデミックな雰囲気と一緒に書籍を販売する、と言う方針で営業を行なってきていますが、多くの固定客を有しており、今後新規店ではこうした固定客が掴めるかどうかが鍵となると思われます。

サッカー専用スタジアムの建設:

アメリカではもともとフットボールと言うとアメリカン・フットボールの事となっていてサッカーは今までは殆ど人気が有りませんでしたが、先に女子サッカー・ワールドカップでアメリカチームが優勝したり、また最近ヒスパニック人口が増加してきている事などが理由と思われますが、現在ではプロサッカーリーグも運営されていて、Eastern ConferenceとWestern Conferenceそれぞれ各5チームが結成されていてデンバーにもColorado Rapidsというプロサッカー・チームが活躍しています。
また、小、中、高の各学校でもサッカーが行われるようになってきて、町の少年・少女サッカークラブなども活発に活動するようになって来ています。

現在コロラド・ラピッズの本拠スタジアムはアメリカン・フットボールのデンバー・ブロンコスのマイルハイ・スタジアムを借りていますが、今回念願のサッカー専用スタジアムの建設が決まりました。
場所はデンバーの北東に接するCommerceCityでデンバー空港との間にある広大な野生動物保護地区の西端部が当てられます。

計画ではコートの左右両端が合計2万席の観覧席となっていてその上層部のみが屋根となっている本格的なサッカー専用スタジアムで2007年のアメリカ・メジャーリーグの試合開始までにオープン出来るようになるとしています。 このメインスタジアムに接して約20のサブコートが建設され練習用や子供たちの試合の為に供される事となっています。

このスタジアムはプロのコロラド・ラピッズのみが使用するだけではなく、小、中、高、大学などの主要ゲームやクラブの試合などにも積極的に使用される事を目指しており、文字通りコロラドのサッカーの中心会場となります。
総工費は1億3100万ドルの予定でKroenke Sports Enterprises 社と地元のCommerceCityとが負担して更に一般からの基金が募集されて実施されます。
今度のアテネオリンピックにもコロラドラピッズから3名の選手がアメリカチームの選手として出場が決まっていますが、活躍してサッカー人気がコロラドでも更に盛り上がる事が期待されています。

<SoundTrack Store>
AV専門店のサウンドトラック店:

オーデイオ・ビジュアル家電に特化しているSoundTrack店です。 コロラド州内に11の店を持っており、写真のこの店はデンバーの南端のPark Meadows ショッピングセンターの敷地内に在る店です。 数年前に買収されて全米AV家電チェーンのUltimateElectronics 社の傘下となって営業を行なっています。

AV家電に特化しており、特に大画面TVセットに関しては昔からその販売に力を入れており、HDTV対応TVセットに付いては地上波放送開始前から三菱電機がコロラドで最初にそのプロトタイプ機を持ち込んで店頭で展示して特別仕様のレコーダーに記録されたHDTVグレードのプログラムを使ってデモを行ないました。 DVDの普及や最近のHDTV放送の開始から益々その拡売に力を入れて来ています。


衛星TVのエコースターの視聴者数が1000万に達した:

デンバーのLittletonにある衛星TV放送のエコースター社では最近その総視聴者数が1000万軒の大台に達したと公式発表して従業員を集めてお祝いパーテイを行なっています。
現在、アメリカではヒューズエレクトロニクス社傘下のDirecTV とエコースター社(DishNetwork)の2社が直接衛星TV放送の市場を占めており、DirecTVの方が1220万軒の視聴者を得てトップであるもののエコースター社の激しい獲得競争での追い込みでその数は狭まってきています。

特にエコースター社は2000年から今日迄の間で630万軒という視聴者の獲得をしており、同社創業8年にして1000万軒を越した訳で、アメリカでの各メデイアの中でも飛びぬけた急成長を記録した事になります。

参考までにアメリカに於けるペイTVの視聴者数の会社別の順位を調べて見ると昨年末現在の数字で大きい順に下記の様になっています。

Comcast ケーブルTV 2240万
DirecTV 衛星TV 1220万
TimeWarner ケーブルTV 1140万
EchoStar 衛星TV  900万
Cox ケーブルTV  660万
Charter ケーブルTV  650万
Adelphia ケーブルTV  570万
Cablevision ケーブルTV  300万
Advanced Newhouse ケーブルTV  220万
Mediacom ケーブルTV  160万

全体としてはまだまだケーブルTVが65%を占めて圧倒的ですが、近年衛星TVの追い上げが厳しく極く最近のデータではケーブルTVの占有率は衛星放送TVに侵食されて62%近くまで下がって来ているとしています。

特にデンバー地区はエコースターの本拠地であり、また各メデイアでの新規サービスのテスト地区ともなっている事からケーブルと衛星の顧客陣取り合戦は激しいものがあります。
地上波TV放送がDTV(HDTV)に切り替わる事から家庭でのTV受像機もDTV対応となる為、今後はケーブルと衛星間でのHDTVプログラムのサービス競争となって行く形勢です。


<OfficeMax Store>
事務・文房具の総合販売店オフィースマックス店:


このOfficeMax店も全米チェーンのStationery店で、小はペンやインクカートリッジ、各種用紙などから大は事務所で使う机や椅子、そしてFAXマシンやプリンター、パソコン等、ここへ来れば文房具や事務用品は何でも揃うといった店です。

現在8月下旬からの新学期に向けてのBack to the School セールを行っていて新入生等で混んでいますが、全国チェーン店としてのかなりの厚めの全扱い商品のカタログブックが用意されていて、各会社や学校等で纏めて一括注文すると、それらを揃えて配達してくれるサービスも行っており派手では有りませんが堅実な経営を行っています。


アップルコンピューター会長が膵臓ガン手術:

Apple Computer 社のCEOを務めるSteven Jobs氏は8月1日(日)に同社の全従業員宛てにE-Mailメッセージを送って彼が膵臓ガンであり、その削除手術を受けた事を報告しています。

そのE-Mailの内容は次の様なものとなっています。
「 チーム全員の皆さんへ:私の個人的なニュースですが皆さんに私からの直接のメッセージとしてお知らせします。 今週末に私は膵臓の癌性の腫瘍を削除する為の手術を受けました。 この腫瘍は医学的にはIslet Cell Neuroendocrine Tumor と言って膵臓のガンの中では年間に1%位という珍しい病気ですが、早期に発見出来たので外科手術で削除した方が治り易いとされていました。

従って、今後放射線治療などの必要は無いとされています。
通常の膵臓ガンの場合は治癒が困難で1年位で死亡に至るとされていますが、私の場合には幸いな事にそれと違う性質のものでした。
この話を聞いた皆さんが膵臓ガンではもう先が無いと思われるといけないのでこのE-Mailでの報告をする事にしました。

この手術と治療の為に私は8月一杯は休みますが9月には仕事に復帰する予定です。
私の留守の間はTom Cook氏に毎日のアップル社の運営の責任者となってもらいます。 毎日の活動に停滞が有ってはなりません。 多分8月中でも私から皆さんの誰かに電話で連絡する事も有ると思います。
9月に又皆さんとお会いしましょう。

追記: このE-Mailは病院のベッドの上から私の17インチデイスプレイのPowerBookと無線LANのAirPort Express を使って送っています。」

といった内容ですが、現在アップル・コンピューター社はその売上げ金額が低下してきており厳しい状況に入っていますので重要な時期でもあり、従業員の間に不安が広がるのを防ぐ意味も込めて如何にもジョブスらしいアクシヨンと思われますが、それにしてもジョブスで再起した同社だけに今後の彼の手術後の経過が大変気になるところです。


<OfficeDepot Store>
パソコン関連用品と事務・文房具の総合販売店オフィースデポ店:


Tandy / Radio Shack 傘下の全米チェーン店で、広大な売り場面積でビックリさせられますが、文房具・パソコン関係・ソフトウエア関係と内部が3っに整然と区分けされており、こうした関係なら何でも揃う店ですが、今一つ特長に欠ける所があってか広い売り場の割にはお客の入りが少ない感じがします。 親会社のTandyの経営方針変更で一時閉店するとの話も有りましたがその後継続運営されています。


ロッキード・マーチン社が次世代の高空偵察通信航空機の受注:

37000フィート(11300m)という高空を時速650kmで飛行しながら地上の戦況を特殊レーダーで偵察し、その解析や通信用に高性能コンピューターを搭載するハイテク航空機としては、現在でもNASAが使用しているU−2があり、また軍用としてはSR−71型が活動してきています。

今回コロラドの南西に在るロッキード・マーチン社のDeerCreek事業所ではAerial Common Sensor と呼ばれる次世代の高空偵察機の受注を軍から受ける事となりました。 (ちなみに商用の長距離航空便では通常10300m位の高度を巡航しています。)
この競争入札にはノースロップ社とゼネラルダイナミックス社の協同チームが有力と見られていたのですが、それをロッキード・マーチン社が覆して獲得したもので、この開発と製造には総予算として初期で8億7900万ドルで5年半の間で70億ドルが計上されており、その業務全体の40%はコロラドの同社で行なう事となっており、17%は外国への発注となるとしています。

この仕事に要する雇用人員は200名から300名のハイテク技術者を必要とし、業界としては5年半の間で500名から600名の雇用創出につながる、としています。

CoorsビールがカナダのMolsonビールを吸収合併:

現在、アメリカのビール市場はバドワイザーで代表されるAnheuser Busch社が約50%の占有率でトップであり、ミラーで代表されるSABMiller社が18.4%で2位、そしてコロラドのCoors社は10.8%で3位となっています。

今回、クアーズ社とカナダのビール会社Molson社の間で吸収合併の相談がまとまり今後のクアーズ社の業績向上に寄与するものと見られています。 と言っても、Molson社の市場占有率はカナダでは43%と高く首位なのですが、アメリカだけで見るとたったの0.5%に過ぎません。 しかしながら販売ルートが従来からCoors社と競合しておらず、また流通面での一元化によるメリットなど大きなものが有ると見られています。

ビールの世界に於ける銘柄別の順位で見てみると、Budweiserがトップで年間3900万バレル出荷されており、次いでBudLight が3510万バレルで2位、Heineken 1910バレルで5位、日本のアサヒスーパードライが1900バレルで6位、CoorsLight が1690バレルで7位、MillerLite が1600バレルで8位などとなっていますが、一方、アメリカ国内のみでは、BudLight, Budweiser, CoorsLight, MillerLiteの順となっています。

会社別の世界順位ではAnheuserBusch社がやはり首位ですが、その後Millerが2位と次いで、Coors社は9位で次いで日本のキリンビールの10位となっています。 そして今回のMolson社と合併するとアメリカでは3位の地位は変わりませんが世界では5位に浮上すると見られています。
暑い夏のビールの季節に各ビール会社間の激しい戦略が戦わされていると言えます。

<MediaPlay Store>
音楽CD、映画DVD・VHSそしてゲームソフトなどに特化したメデイアプレイ店:


最近ではAV家電店はもちろんスーパーマーケットやデパートですら扱っているCDやDVDデイスクですが、そんな激しい競争下に在ってもそうしたホームエンターテインメントのパッケージメデイアの販売に特化している店で、何か新譜が出ると先ずこの店へ行くといった事になっています。

最近では映画ソフトはDVDに切り替わって各店ではVHS映画ソフトの売場面積や展示タイトルもメッキリ少なくなって来ていますが、このメデイアプレイ店ではDVDに多くの面積は割くようになってはいるものの相変わらずVHSソフトも多く扱っているのが特長です。
派手な宣伝や広告などは殆どしませんが、何故か人々に潜在的な人気の有る店の一つです。


デンバーでHDTVを見ようする人へのオンライン情報サービス:

デジタルTV放送への切り替え準備がデンバー地区でも始まっていますが、さて、そのHDTVサービスを楽しむにはどうしたら良いのか、と言った情報をインターネットでwww.DenverHDTV.com を検索すると、まずHDTVとは?と言った疑問に答える内容から、HDTVの現在デンバー地区で行われているいろいろな各メデイアでのサービスの実態、そして今後どうなって行く予定か、そしてHDTV放送を楽しむには何が必要か、などいろいろなHDTVに関する情報が提供されるWebが始まっています。 (皆さんも御参考までに検索してみて下さい。)

このサービスは広告を主体としたオンラインサービスの一貫でカルフォルニア州の技術コンサルテイング会社が始めたもので、HDTVに関しての全米で25の主要都市の状況についての情報を発信しているWebの一つがデンバーとなっています。
こうした従来のアナログ放送からDTVへの本格的な切り替わり時期に対応する効果的なサービスと言えそうです。

ガソリンの価格が再び2ドル/ガロンをまた越えてしまう:

原油価格の高騰からここのところガソリンの価格が急激に上げてきて、コロラドでのレギュラーガソリンの平均価格が遂に2ドル/ガロンを一旦越えましたが、その後OPECのサウジアラビアなどでの増産が発表されて原油価格が下がり、併せてガソリンの市場価格も下がってきたので安心していたら、7月28日にはロシア政府がロシア国内の最大原油供給会社のYukos社の全面閉鎖を宣言した事から市場での原油取り引き価格が42.90ドル/バレルと最高値をつけて、連動するガソリン価格もコロラド平均で2ドル/ガロンを再び越す情勢となってきています。

こうした状況が継続するとさすがのアメリカ人達も燃費の効率の良いトヨタやホンダの車に買い替える動きが加速されてトヨタの益々の売り上げ上昇となります。 また、ハイブリッド車の新型プリウスの売り上げ台数も増加する事となってアメリカ自動車業界との通商摩擦の懸念すら感じさせられるこの頃です。

一方、コロラド州では掘れば石油や天然ガスが出てくる場所が沢山在って、今迄採掘コスト面で採算が取れなかったのがこうした原油価格の高騰によって採算ベースに入って来た事から。州内各地での新規採掘が加速されています。
今年のコロラドでの採掘井の建設認可数は6月末迄の半年間で1358井と記録を達成して、更に年末までには合計2700井と今までの新記録を達成するものと見られています。
採掘コストの採算面からこうした採掘井はその殆どが原油ではなく天然ガスとして取り出されるものとなっていますが、州内での発電用に消費される燃料が石炭と天然ガスの増加となって石油の使用が急激に減少して来ています。

コロラド州での鉱物資源の生産実績では昨年60億5100万ドルと過去の新記録を達成しましたが、その66.2%は天然ガスであり、続いて石炭の11.3%、石油の9.9%となっています。
かってのゴールドラッシュの金銀や鉛などの金属生産はたったの2.9%となっています。
少し中東から持ってくるよりコスト高といっても掘れば出てくる国柄ですから恵まれた豊かな国だと言えそうです。


<MicroCenter Store>
パソコンショップのマイクロセンター店:


パソコンショップでは前回のこのレポートでの写真で紹介しているCompUSA店が何と言っても大手ですが、規模は小さいもののもう一つのパソコンショップとして特化しているこのMicroCenter店が有ります。
デンバーの南で主要国道25号線と225号線が合流しているところにコロラドのハイテク企業が多く集まって活動している地域Denver Tec Center が在りますが、その北の端にこのマイクロセンター店が在ります。

パソコン関連やインターネット関連ではハードウエアのみならず、書籍関係やソフトウエア、そしてアップルコンピューター社の特化コーナーなど何でも揃っている店です。
ここの所顕著となってきている各パソコンメーカーのAV家電への参入に対して、パソコン特化の特長が乱れつつあり、このマイクロセンター店でも他のAV家電店に対する特長付けをどうしたものかと迷っている様子が伺える最近です。

中南米の各国からの出稼ぎ労働者の仕送り金額:

「何でも統計」のアメリカですが、最近中南米の各国生まれでアメリカで働いている労働者達のそれぞれの国への送金金額の統計が発表されています。
こうした人達はアメリカ内に1650万人居り、その60%以上の約1000万人が国の家族へ働いた収入から毎月の送金を行っています。 その総合計金額は年間300億ドルに達し、推定ではその金額は一人当たり平均で月に約240ドルとなっています。
併せてこの統計では州別のこうした人達の年間送金の総金額が公表されており、首位のカリフォルニア州が96億ドル、2位がニューヨーク州で36億ドル、3位がテキサス州で32億ドル、4位はフロリダ州で25億ドルとなっています。

比較的メキシコ系の人達が多いコロラド州は10位で5億4400万ドルとなっています。
また、こうした中南米の国別にはやはりメキシコがダントツに多く年間で132億ドルに達し、2位がブラジルの52億ドル、3位はエルサルバドルの23億1600万ドル、以下ドミニカ共和国、グアテマラ、ジャマイカ、キューバの順となっています。
こうした金額はアメリカの国としてのGNPやGDPなどの統計上ではどう扱われているのか不明ですが一人当たりの金額は小額でも人数がまとまると大変巨大な金額となっている事が分かります。

日本の場合はまだこうした外国からの出稼ぎ労働者が本国へ送金する金額はGDP等と比較して大した額とは為っていないと思いますが、むしろ在日北朝鮮の人々が北朝鮮へ送金している金額の方がはるかに多いのではないかと想像しています。
経済活動やGDPで世界の先端を行っている日本としては将来の少子高齢化の影響に備なえて外国人労働者の受け入れは避けられない課題ですが、こうしたアメリカでの事情も参考にして政府としての将来計画を政策として確立しておいて頂きたいものです。

「杉の会」の第6回の会合のご案内を幹事の方から頂きました。 9月25日(土)には昨年から私のカレンダーにマーキングしてあり皆さんの元気なお顔に接する折角のチャンスですので是非出席したいと思っていますが、其の日に日本へ行っていられるかどうか今のところ不確定です。 もう少し期日が迫ってから幹事の方へ出欠の連絡をさせて頂く事としました。

デンバーが「マイルハイ・シテイ」と呼ばれて海抜1600mですが、私の住んでいるオローラ市も町全体がそれより少し高い1650mの標高で日中は陽射しが厳しいものの朝夕はグッと気温が下がるので真夏でも寝苦しいと言う事はありません。

先日は天候が日中急変してトーネード警報のサイレンが何度も鳴って私の住んでいる所から東の平野部では規模は小さかったものの竜巻が幾つか発生しました。 またデンバー空港の周辺では多量の降雨と雹の為に地面一面が真っ白となり、場所に依って排水溝をふさいだ為道路の冠水が多くの場所で発生しています。

こうした変わり易い事の代名詞ともなっているコロラドの天候ですが、冬の寒さは半端でないのですが夏は乾燥した空気で気に入っています。 そんなコロラドから皆さんへの暑中見舞い代わりにこの「コロラド便り」をお送りしました。

まだまだ暑い陽気が続くと思いますが皆さんには体調に気を付けられ元気にお過ごし下さい。


[以上]

 
 
Copyrighted to: Mike Hagiwara
Photographs copyrighted (2004 Mike Hagiwara)
 
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