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コロラド便り(その21)

2004年7月1日
萩原 正喜/コロラド
註:このコロラド便り(その21)には、萩原さんがご自分で撮影された写真を掲載しました。写真下の解説文と共にご覧ください。
(なお、フォトレタッチは郷さんです。)

早くも6月21日の夏至も過ぎて一年で最も昼の時間が長いシーズンを迎えています。 デンバー地区は西にロッキー山脈を抱えている為夕方の日没時間は早いのですが、それでも夏時間を採用している為、最近では夜の8時半となってもまだまだ明るく9時頃になって夕闇が迫ると言った日が続いています。

最近オープンしたオローラ・シテイ・プレイス・ショッピングセンター:

今まで畑だったところを開拓して新たに最近オープンした全米チェーンのデパートSuperTarget店を中心とするショッピング・センターです。 広大な敷地に大きな駐車場を中心としてその周囲を大小多くの各店が取り囲む、と言った構成のショッピング・センターとなっていますが、今まで在ったデパートのTarget 店が古くなって来た事から、他の店との競合上で新たな場所のオープンに合わせて新規にSuperTarget 店として移設開店したものでオローラ市の中心部にあって交通便利な事から人々に人気を集めています。

6月11日(金)の午後から西隣のユタ州の山岳地帯では降雪となって、それが徐々に東へと移動して6月12日(土)の夕方からはコロラドのロッキー山脈ではかなりの降雪を見ました。
道路が凍結した事から既に観光シーズンに入っているロッキー山脈国立公園内を縦断している標高10758フィート(3279m)を走る自動車道路のTrail Ridge Roadが閉鎖となっています。

雪はさすがに暖かい平野部へとは降りてこ来ず、強い風を伴った曇り空となりましたが、お陰でヒンヤリとした空気にデンバー地区は被われて心地よい陽気となりました。
この強い低気圧は更に東へと移動してアメリカ中部のプレーリー地帯では竜巻が大小合せて50以上も発生し幸い今回は都市部での被害は比較的少なかったものの農作物の大きな被害が出たと報じられています。

引退後アルツハイマーで長い間苦しんでいた第40代アメリカ大統領であったロナルド・レーガン氏が亡くなったニュースは日本でも大きく報じられていると思います。 92歳でした。
6月12日(土)には首府ワシントンで国葬が営まれて世界各国からゴルバチョフ元ソ連首相、サッチャー元英国首相等を含む首脳の参列が報道されています。 折しもジヨージア州アトランタでG8サミットが開かれており日本から小泉首相も出席していましたが、「ロン・ヤス友好関係」の中曽根元首相がその国葬へ参列した事も含めてこちらの新聞やTVのニュースでは日本の事に関しては殆ど取り上げられていません。 おそらく日本でこうしたニュースを見ている皆さんにとっては日本のアメリカに於ける存在は大きく取り上げられているかのように報道されている日本の各メデイアのニュースだと想像していますが、こちらでの様子は全く異なります。
やはり、日本はヨーロッパの各国に比べてアメリカ人にとってはFar East の遠い存在の国なのでしょうか?

リズム&ブルースの黒人盲目歌手のレイ・チャールスも亡くなりました。 74歳でした。
独特のピアノを弾きながらの唄は幾つもの大ヒットとなりましたが、既にかって一時代を画した歌手としての存在で、こうした音楽界も世代が変って行きます。

新鮮な冷えた絞りたてジュースのジャンバジュース店:

オローラ・シテイ・プレイス・ショッピングセンターの入り口に在るジュースの販売店Jamba Juiceです。 大型のジューサー・ミキサーで好みの果物や野菜のブレンドを注文するとその場で絞って瞬間冷凍して販売している店で、このショッピング・センターの中でもその健康に良さそうな事とアメリカ人好みのコッテリとした冷たいジュースで大変人気があり、特に夕方5時以降は仕事帰りの人達が仲間で集まって前の野外テーブルを囲みながら大型カップに入ったジュースを飲みながら談笑している光景が目を引きます。
私の次女は現在コロラド大学のデンバーキャンパスで学んでいる学生ですが、毎週土曜と日曜日にこの店でアルバイトをしており、時々私も見に行きますが、特にこれからの暑い夏には大忙しでお客の行列が何時も出来ています。

6月28日から現在懸案となったままのBSE(狂牛病)発生によりアメリカ牛肉の日本への輸出の再開へ向けて日本とアメリカの専門家会議がコロラドの北のFort Collinsで開催されています。 現在アメリカの農務省では食肉牛の抜き取り検査を実施していますが、全数検査でなければ駄目だとする日本の要求との攻めぎ合いとなっていますが、最近その抜き取り検査でBSE感染の牛が一頭発見されたと言う事でその精密検査結果が注目されています。
食用牛肉はアメリカ全体では約その10%が海外への輸出量ですが、コロラド州は全米でも6番目の牛肉の産出州となっていますが、日本への輸出がトップの州となっており、デンバーには日本畜産協会の事務所がかなり以前から設けられており、またFort Collins の町はコロラド州立大学の在る大学町ですが歴史的にコロラド州立大学はその農学部が有名であり、州の畜産試験場や研究機関が在る為にここが両国間の協議場所として選択されたものと思われます。

コロラドの畜産農家は会議の成り行きがどうなるかと注目しているところです。
7月4日(日)はアメリカでは独立記念日で祝日です。 この日をターゲットとするアルカイダなどの国際テロ組織によるアメリカの特に航空関連施設をターゲットとした行動が心配される情報で公安当局は警戒態勢を強めていますが、大変気になります。
「刀狩り」ならぬ「銃砲狩り」が行われぬまま、各家一軒に一丁ずつのカラシニコフ自動小銃が残された状態で国連とNATOの弱い監視下でのイラクの政権への日程繰り上げ管理移譲が行われましたが、 今後のイラクの情勢は大変気になるところです。

Aurora City Placeの各店の配置を示すサインボード:

Jamba Juice店の前に設置されているAurora City Place ショッピングセンターの各店の配置を示しているサインボードです。 中心部が広大な駐車場となっていて、各店がその周囲を取り囲む、といった構成となっており、デパートのスーパーターゲット店がその中でも最も大きな建物となっています。

新しいシステムの将来予測の難しさ:

世の中に新規のシステムを導入すると言う事はそれなりに多くの開発努力や事業化への困難を伴い大変な事と言えます。 そして、そうした新しいシステムが今後どうなるか、と言う事を予想推定する事はいろいろな社会環境の変化や取り組む各企業の努力の変化などあって更に難しい事であり、そうした予想にはそれぞれの予想者の願望や理想といった事が加わって更に不確実な物としていると思います。
しかしながら、そうした新規事業として推進する企業や開発者達にとってはそうした予測推定の精度に依って大きな成果となるかどうかが懸っているので大変重要な事であるとも言えます。

Fat Burger の店:

アメリカ人の好きなハンバーガーの店ですが、最近肥満をもたらすと言う事でFat(脂肪)とCurb(炭水化物)が健康に具合の悪い標的となっている中にあって、堂々とFatBurgerと言う店名の看板で勝負している店ですが、子供や若い人達を中心に人気があります。 店の数ではマクドナルドやバーガーキングにはとても及ばないものの全米チェーンのハンバーガーショップの一つです。

DVDシステムはかって1997年に映画プログラムを収めたデイスクと再生専用のプレーヤーとが業界で最初に出荷されましたが、その後の業界の伸直推移の状況は皆さんご承知の通りとなっています。
古い記録をめくっていたら、かって、アスキー社の社長をやっていた西君や電通の和久井さんなど業界の各有識者4名の方がDVDのシステムの将来推定予測として発表している談話を日経エレクトロニクス誌の1995年2月27日号で紹介している記事が載っているのを見つけました。

こうした推定予測についてはその記録を保存しておいて暫らく時が経過した時に改めて見直して見ると大変有効な物であると感じます。 ただ単に当たっていたかどうかではなくその時にどの様な考え方がされていたのか、と言う事と実際にその後起こった事との比較検証が最も重要で、そうした事を行なう事で更にこれからの新規事業の展開への大変有効な参考となると考えます。

パソコンの店CompUSA:

パソコンの専門店で最大の全米チェーンストアのCompUSAの店です。 以前はオローラの町外れに在ったのですが、このAurora City Placeの開業とともに移って来ました。
最近ではパソコン大手の各メーカーもAV家電寄りにその事業商品転換をして来ている事から従来からのAV家電店との色分けが付け難くなってきており、パソコンショップとしての特長が出し難く為って来ている最近の傾向です。
従来はCompUSAではパソコンの使用の仕方に関する無料相談セミナーを頻繁に開催したり、パソコンやインターネットでのノウハウのセミナーや新商品相談会などを催して人気を集めていたのですが、最近では他のAV家電店とのそうした特長付けが無くなって来ています。

大分以前に同様にかってJVC Information Productsのヤングさんが同様にDVDシステムの将来予測推定を行っている記録を見つけて皆さんへご紹介した事が有りますが、いろいろと参考になります。
DVDのシステムを推進する上で、各有識者が当時言っていた事として下記の項目が挙げられます。

* 読むだけで書込み型の先行しないDVDシステムは発展しない。
* 映画ソフトの再生だけではDVDは大きな産業に成長しない。 また、少なくともHDTVグレードの対応でなければ普及しない。

DVDシステムがその市場導入が始まってから7年目の今年現在で大きな産業となったと言えるかどうかは議論の余地を残すところであるが、全世界でのDVDプレーヤーとVCRの出荷台数の年代別推移、また、日本に於けるDVD関連機器とVCRの出荷台数の年代別推移を示している統計を見る限りでは家庭でのVCRの普及が飽和してDVDに置き換わって来ている事が明確に読み取れると言えます。

こうした中で今までは映画のみのDVDプレーヤーの急速な普及であったが、ここ2、3年では書き込み型のDVDレコーダーそしてパソコン用の書き込み型DVDドライブの売り上げの伸長が目覚しいと言えます。 従って明らかに書き込み先行でなく、読むだけのDVDシステムのみで先行発展して来たといえると思います。
また、HDTVグレードの対応無しでの通常のTVセットで見る映画ソフトの再生だけでDVDがかなりの市場に成長したと言える訳です。

結果として4人の予測の中では「ハリウッドの映画を主体とするアメリカの市場展開次第だ。」とする電通の和久井さんのコメントが最も的を得た、と言えそうですが、こうした将来推定予測は集中してこの様に検討を行なってその結果を記録して置く事が重要であり、確実性だけでなく希望・願望がその中に折り込まれている主張となっている事が肝要であると言えそうです。

Kinko's コピーセンターの店:

日本でも東京を中心に幾つかの店が開店してポピュラーになってきている土日も含めて毎日24時間営業しているビジネス用のコピー・複写・印刷など常に何でも揃う全米チェーンの店で文房具の一部も取り扱っています。 ビジネス用の大型看板の制作や大判のポスター広告の制作などの特殊ものも受け付けています。 当然名刺の作成や注文も出来ます。 私も日常的にコピーを撮りに良く利用しています。
最近宅急便のFeDexに買収されてその傘下の会社となりましたが、以前からFeDexの取り扱い窓口を持った店ともなっています。

多くの有識者の予測に反してDVDは映画プログラムのデイスクとそれの再生専用のプレーヤー及びパソコン組み込みのドライブのみで予想以上に急速な発展をしてしまった訳ですが、それらの予測内容と実際に起きた事それぞれのその理由に付いても検証して見る事が次の新規システムの開発に向けて有効となると言える。

* APEX社の様なカナダ登録の会社が中国生産してアメリカ市場へDVDプレーヤーをNAFTAのメリット を活かして予想以上に安価に持ち込むとは考えられなかった。
* ハリウッドの各スタジオがこんなに急速に映画タイトルを自費出版で大量リリースする様になるとは考えられなかった。
* DVDスタート以前から問題となっていた映画などのコンテンツのコピープロテクシヨン問題がこんなにスムースに業界で認知されるようになるとは考えられなかった。
と言ったような各項目である。

一方、結果的な見方となるが、
* なあに、たまたま映画好きなアメリカ人の需要にマッチしただけだ。
* 家電業界でたまたまDVDに競合する強力商品に欠けた市場状況だったのだ。
などと簡単にかたずける事も出来る。 貴方が判断としてどちらの選択をされるかは自由であるが、ブルーレーザー対応の次世代高密度光デイスクシステムの市場導入や現行2層DVDデイスクを使ってH.264やWMV9と言った高データ圧縮技術に基ずくHDTV対応デイスクシステムが準備されている時期に当たって、次のステップを踏む前にこうした過去の推定予測の実績を照らし合わせて有効となる検討を期待したい、と思う次第です。


Barnes & Noble 書店:

Aurora City Center内に在るデンバー地区にも幾つかの店をもっている全米チェーンの本屋のBarnes & Noble 店です。
この店も以前はAlameda Avenue 通りを挟んで反対側に在るAurora Mall 内の敷地に在ったのですが、この新しいショッピングセンターのオープンに合わせて移設開店しています。
店内は非常に広く、在庫書籍の数や種類は膨大なものとなっています。




Barnes & Nobel 書店とStarbucksコーヒー店の同居店舗:


同じチェーンのBarnes & Nobel書店ですが、こちらの方はデンバー市の中心を南北に縦断している中央通りのコロラド・ブルバードに面している店で大きな前の駐車場とともに隣へスターバックス・コーヒー店とが接して営業しています。 それぞれの店は内部で接がっており自由に行き来出来るようになっており、コーヒーを飲みながらお目当ての書籍を腰掛けて見ることが出来る椅子や机が沢山内部には用意されていて、特に学生達の勉強会の場所として人気が有ります。
持ちつ持たれつの関係で営業している両店ですが、デンバー地区ではこのスターバックスの店が最初の店で書店との提携で開業しました。 その後コロラドでのスターバックスは急速にその店舗数を増やしています。

今回は6月16日にデンバーを発って翌6月17日成田着で日本へ来ています。 帰りは7月20日夕方の成田発の便で戻る予定で暫らくぶりの一ヶ月以上の日本滞在となります。
主要目的は群馬県に一人で住んでいる私の母親が今年86歳になりましたが日常生活には元気で支障が無いものの最近アルツハイマーが進行してきており、日常前橋に住んでいる弟が面倒を見ていますが、その選手交代を暫らくやろうと言う目的です。
その間に皆さんにもお会いする機会が得られれば大変有り難いと思っている次第です。
それにしても久し振りの日本の夏、コロラドと比べて余りにも湿度が高いのでまいっています。 これから本格的な夏に向う季節ですが皆さんには健康に留意され元気にお過ごし頂く様祈っています。





Tattered Cover書店:

デンバーのダウンタウンに近いチェリークリ―ク・ショッピング・モールに接して在るもう一つの全米チェーン書店の一つタタードカバー書店です。
この書店はデンバーでもかなり昔からあって建物の入り口は狭いですが内部は大変広く地上3階、地下2階がジャンル別に区切られている全て書籍の販売コーナーとなっていて、4階には看板の様にレストランとバーとになっています。
内部の書籍コーナーには店が運営しているコーヒーショップもあってソファーや椅子も多く設置されておりお目当ての書籍をコーヒーを飲みながら見ることが出来ます。
Barnes & Noble が学生達に人気が有る新進の店であれば、このTattered Cover はビジネスマンに人気の有る伝統的な書店と言える2大書店となっています。

[以上]

 
 
Copyrighted to: Mike Hagiwara
Photographs copyrighted (2004 Mike Hagiwara)
 
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