コロラド便り(その18)
註:このコロラド便り(その18)には、萩原さんがご自分で撮影された写真を掲載しました。写真下の解説文と共にご覧ください。
(なお、フォトレタッチは郷さんです。) |
3月20日頃からデンバー地区は急速に暖かな陽気に変わって、日中の最高気温が華氏80度(摂氏26.5度)となる日が続いたので、デンバーの町のあちこちで見かけるマグノリア(たいさんぼく)の花のつぼみが開花始めている、と言ったニュースを3月23日の地元新聞Rocky
Mountain Newsの一面で大きな写真とともに報じています。
その写真ではデンバーのダウンタウンからは少し南に下がった町並みの真ん中に南北に縦長な広大な敷地に大きな2つの池を有しているワシントン・パークでの様子を示していますが、日本での桜に於いてもそうですが、こうして木々が花を付け始める季節となるとマグノリアの木がこんなに周囲にあったのか、と思わされるこの頃です。
コロラド州庁舎:
ビル・オーエンス知事の行政部門、コロラド州議会の会議場を含む言わば県庁の建物に相当するもので、中央のドーム部の屋根はゴールドラッシュで開けたコロラド州を象徴して全面金メッキの板で蔽われています。
建物の正面入り口前の階段は石造りで「マイルハイ」を示す丁度海抜1マイル(1、609m)の段のところに金のリベットのマーキングがされています。
広いCivic Center Park の広場を挟んで州庁舎が東側に、デンバー市庁舎が西側に対称位置されています。 |
ちなみに桜に付いては日本の染井吉野の様に同じ木がまとまって植えられている、といった場所はデンバー地区で殆ど見られず、デンバーの北のアルバダ地区にある浄土真宗のお寺の境内に日本より苗木を移送して植えたものが多く見られる他、市の中央を南東から北西へと流れているチェリー・クリーク川の両岸にその川の名前にあやかってちらほらと植えられているのを見かけるだけです。
とても桜の木の下でドンチャン騒ぎといった雰囲気ではありません。
同じ桜でもこちらでは「サクランボの木」は比較的街路樹として見かける事が多く、5月の下旬になると一斉にピンクの花を着けて、桜と同様に短期間で散って花びらが道路一面を覆うといった光景を多く見かける様になります。
一方、イラクでの駐留軍として活動している陸軍の兵士たちの任務交代に伴ってコロラド州の中央に在る広大なアメリカ陸軍基地Fort Carsonから開戦以来出兵していた兵士たちが数百名単位で順次帰って来ています。その度に地元メデイアでは家族との再会のシーンを大きく伝えています。
ハッキリした標的の敵軍に対しての戦闘攻撃を主として訓練されてイラクへ出兵した兵士達ですが、短期日での戦闘勝利宣言をブッシュ大統領が行なって以来、一年以上にわたって市民なのか敵なのか判らない状態で何時自分に攻撃が及んでくるか判らない、といった環境の中での駐留で勝手が全く異なっただけでなく神経をすり減らす毎日だったのではないかと想像されます。
先日もイラク中部での活動でFort Carson 基地からの兵士2名が攻撃に遭って死亡のニュースが伝えられている中、無事帰国出来た兵士達とその家族はその幸運を心から感謝している事を伝えています。
今後イラクがどのように治まって行くのか大変心配されるところですが、今こそアメリカが力で抑え込んでも安定を確保しないと、イスラエルとパレスチナの関係のように「眼には目を、歯には歯を」の連鎖状況をイラクでも作り出してしまう様に感じられます。
アメリカ議会ではイラク戦争の正否を巡って公聴会や討議が現在盛んに行なわれていますが、こうした過去の評価を行なう事は良い事ではありますが、かって開戦に当たってアメリカ上下両院でカリフォルニア州からの女性議員の一名のみが開戦に反対し残る全ての議員が賛成した事は既に棚上げにされているような感じがします。
日本から派遣されている自衛隊の活動が本格化しはじめていますが、テロ攻撃の対象となる事無くイラク復興に大きな成果を上げ無事に任務を終えて戻る日が待たれるところです。
デンバー市庁舎:
ジョン・ヒッケンルーパー市長の行政部門、デンバー市議会の会議場を含む言わば市役所の建物に相当するもので、正面が湾曲した左右対称形の壮大な建造物となっています。
間にCivic Center Park を挟んで州庁舎の西側にあります。
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昨年のアメリカ上位500社ランキング:
毎年恒例の雑誌フォーチューンが全米の各企業の昨年売上げ実績をベースとしたランキングを付けて上位500社のリストを公表する「Fortune 500」が発表となっています。
その中から上位の10社について見てみると、昨年に引き続き全米スーパーマーケットのチェーンのWalMart社がダントツでトップとなっており、以下、石油のExxonMobil,自動車のGM、そしてFord
Motors,電機のGE、石油のChevronTexaco,やはり石油のConocoPhilips,CitiBankを擁するCitigroup,コンピュータのIBMが9位そしてAmerican
Internbational Groupといった順位となっています。
一方、コロラド州内に本社を持つ企業について見てみると、昨年6社であったのが今度は8社と2社増えてFortune 500にリストされています。
天然ガスなどのエネルギー供給会社のTransMontaingne社が249位、そして世界最大の金鉱山会社の NewmontMining社がかろうじて500位と入って来たのが健闘していますが、コロラド州内8企業でのトップは中西部13州の地方主要電話業務を司っており、全米を繋ぐ光ファイバー高速バックボーン・ネットワークの運用を行っているQwest
社の136位となっています。
コロラド州内にはハイテク企業が多くの実活動をやっているのに、その本社機構の殆どが他の州に在る事からこうした統計では表れず、また、以前より経済活動の好況・不況に応じて各企業の好況時の拡大影響が遅れて不況時の縮小対応が最初に表れる、といった悪い面が指摘されています。
そんな訳で州政府や州の商工会議所としては新たなベンチャー企業の育成だけでなく各企業の本社機構の移転に関しても税金や土地建物などのインセンテイブを含めてその誘致活動を展開していますがうまく行っていません。
このままでは依然として「アメリカのハイテク田舎」から脱却出来ないといった焦りが州政府関係には感じられるのですが、反面コロラド住民たちは、仕事が十分あってハイテクであることが望ましいが、そんなにセコセコしなくとも恵まれた自然環境を楽しみたい、とする風情が多くを占めている環境です。
そうした背景にあって、アメリカでの経済活動状況の回復についてはここのところ実績的にハイテク関係を含む各企業の好調さが目立つ様になって来ていますが、肝心の雇用の回復面では一向に回復の兆しが見えません。
このままでは大変具合が悪いとの業界での分析の結果、ハイテク関連では従来のハードウエアだけでなく最近ではソフトウエアでもインドを始め中国などの外国へのアウトソーシングの動きが顕著となって来ている点が指摘されており、アメリカ連邦議会での議決を受けて各州毎にこうした国外への仕事のアウトソーシング移行を食い止めるための法整備の討議が行なわれています。
その活動の現在までの基礎数字を見てみると、全米50州の内の31州でその州の機関で必要とする仕事について州内企業で調達出来るものを優先とする事を法律として制定しようとしておりコロラド州もその一州となっており、また全体の内のコロラド州を含む3州では海外へ仕事を移転しようとしている企業については州としての業務契約を制限し州の認可やローンの条件に制限を加えるといった内容の法律と為る事になっています。
そして、その他の3州ではその州内やアメリカ国内での仕事を優先としている企業に州の業務契約を優先すると言う法律となっています。
環境が厳しくなるとこうした国内保護主義が直ぐに台頭してくるアメリカの素地が伺える今回の法規的な処置と言えそうです。
デンバー造幣局:
1800年代の初めのゴールドラッシュの時以来デンバーにはアメリカ造幣局の硬貨の製造を行なう造幣所が設けられて、金貨のみでなく通常の各種硬貨の製造を行なって来ています。
全米 に3個所の造幣局がありますが硬貨の表面に「D」の刻印がされているのがこのデンバー造幣局で造られた硬貨です。
デンバー市庁舎と道を挟んで裏側に在って、一般の人も登録して内部の見学が出来るようになっていますが、この写真はその見学者の入り口で警護のデンバー警察の車両が常時停まっています。
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高地と心臓病による死亡の関係:
コロラド州はそのロッキー山脈中にスキー場やリゾートタウンを多く有する為それぞれのそうした町が標高の非常に高いところに多く点在しています。
こうした標高の高い地域では通常の所に比べて空気が希薄で平地に住んでいて呼吸器系や循環器系に病気を抱えた人がやってくると身体に異常な負担をもたらし大事に至ることと為る事が多いとされています。
最近アウトドアー・リクリエーシヨンの案内のOutdoorPlaceskaraからこうした病気を抱えている人に対する警告マップと言える地図が発行されています。
それはデンバーの町が右上に配置されたコロラドの中央部のロッキー山脈を中心とした地域の高度差別に色分けしたもので、注目すべきは特に赤で示されている10000から14000フィート(3048m
−4267m)の地域ではKeystone,Breckenridge,CopperMountainといった近年になって開発されたスキー場はこのエリアに入っており、この地域では特に12000フィート以上のところで呼吸が激しくなり肺に水分が溜まると言う病気の発症率が特に高くなると言う事で、特に心臓や肺に病気を持つ人は無論のこと妊娠中の女性や2歳以下の幼児はこの地域へ入らない方が良い、としています。
また、コロラドの高地担当の州の検死官の人達の報告では、異状を持った人がこうした高地へやってくると冠状動脈や心臓弁膜への異状を来す事が多いと言っています。
通常の人でも大変な富士山の頂上と同じ高さに町が在るのですから無理もありません。
ちなみに高度1万メートル以上を飛行する商用航空便では機内の気圧は地上より少し低めにセットして通常飛行していますが、その機内気圧は丁度Breckenridgeの町の通常の気圧とほぼ同じとのことで、こうした所では正常な人でも眠気に見舞われたり、お酒の効き目が激しかったりする事になります。
私の住んでいるオローラの町は標高5420フィート(1650m)程でデンバーより少し高い場所ですが、東京などに少し長く滞在していて帰ってくると時差の関係もあって暫らくは日中眠気に襲われ正常になるまで数日かかります。
ましてや長年海面に近い場所で暮らして来た人が急にこうしたコロラドの高地の観光地へ来られると調子が狂うと言う事の様です。 ましてやスキーなどやるとなると乾燥粉雪で大変良い環境ですが、よっぽど心臓の強い人か若い人でないと楽しめないと言うことになりそうです。
デンバー警察のパトロール・バイク:
市庁舎と造幣局の間の道端にデンバー警察署(DPD)の綺麗に磨き上げられたパトロールバイクが停まっていました。 もちろんハーレーデイビットソンですが、マニアならば一度乗ってみたくなるようなしろものです。
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ガソリン価格の高騰:
OPECでは先にイラクでの原油生産の再開による供給過剰による価格急落を警戒して早めの減産に踏み切りましたが、それほど供給は過剰とならず原油価格は昨年以来高値になったままで推移して来ています。
また、更に春の季節を迎えるに当って暖房需要が減少する事から過剰供給となることを警戒してOPECでは手回し良く早くも4月1日より原油生産の減産を実施し始めています。
お陰で原油の供給は不足となりここ数ヶ月の間で急激な高騰を続けて来ています。 併せて市場でのガソリンの価格も昨年来高値で安定していたのが更に上昇して来ており、コロラドではガソリンスタンドでの高いところでは早くもハイオク・ガソリンの価格は1ガロン当たり2ドルに達するところが出て来ていると地元新聞では報道しています。
ちなみに私のところで購入しているレギュラー・ガソリンの価格は極く最近では1ガロン当たり$1.65ですが、これを日本流に換算すると1リッター当たり46円21銭(1ガロン=3.7853L,1ドル=106円として換算)と言う事でそれでも日本に比べれば半値だ、と言われそうですが、何年か前には1ガロン当たり65セントと言う事も有った事からすると異常な高騰で毎日の交通手段を車に頼っている多くのコロラドの人々にしてみると大変な出費増加と言えます。
そう言えば昨年当たりから低燃料消費で故障知らずと定評のあるトヨタのカムリが身の回りで目立って増加して来ているのも消費者の賢い選択がそうさせていると言えそうです。
トヨタが乗用車部門でフォードを抜いてアメリカで2位となったのもうなずける気がします。 ちなみに我が家ではトヨタ・カムリとGMの4輪駆動SUVのBlazerとを所有していますが、最近家内はカムリばかりを使うようになってお陰でBlazerの方は雪が降った時だけに出動と言う事になっています。
デンバー中央図書館:
Civic Center Park の南側にある巨大な建物の図書館です。 その蔵書の数やバラエテイもさることながら各種のデータベースの検索がコンピューター端末で行なう事が自由に出来るようになっています。
この写真はこの図書館をCivic Center Park 側から見た一部分ですが、大きな椅子のオブジェの上に馬が立っているものが飾られていますが、何を意味するのか不明ですがユニークな造形となっています。
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地球温暖化の防止策としての京都議定書への批准を頑なに拒否しているアメリカですから、この際ガソリン税を大幅に引き上げて日本並みの価格とすれば財政赤字の解消にもなり、また大幅に消費が減少に向い炭酸ガスの排出も抑えられると思われますが、経済活動も併せて停滞してしまう事から今年11月の大統領選挙を控えている政界ではとてもそんな話は切り出せそうにない状況です。
それより毎年発生して大被害をもたらしているアメリカでの大規模な森林火災を何とか防げれば炭酸ガスの排出に大幅な寄与が出来ると言う議論が出そうです。
今後新たに中国での石油消費の急増が心配されていますが、地球温暖化の防止の鍵はOPECが握って居ると言えそうです。
原油の1バレル当たりの市場標準取引き価格の変化を長いタームで見てみると、ここのところ1994年の湾岸戦争勃発時以来の14年ぶりの高値を記録している事が分かります。
昨年の2月27日にはイラク攻撃に係わってイラク油田の破壊が進むのではないかとの推測から一時的に$40/ガロンに迫る高値を付けましたが翌日には再び下がって安定していますので今回の高騰は長期にわたる経済活動面では大きな問題と言えそうです。
最近の3年間にわたってのガソリンの1ガロン当たりの市場標準価格と原油を同じ尺度の1ガロン当たりに換算した市場標準取引き価格との関係を見てみるとガソリンの価格は原油の価格にほぼリンクして変化している事が分かりますが、アメリカではガソリンの価格の約43%が原油の価格として推移して来ている事が分かります。
デンバー美術博物館:
中央図書館と並んでCivic Center Park の南側に建っているお城の様なこの建物は美術館で多くの絵画、彫刻、写真などが展示されています。
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ガソリンにかかっている税金はアメリカでは約その価格の30%で、残りの27%が原油からの精製費用、輸送コストそして小売マージンとなっている構成であり、原油価格の変動に従ってそれぞれが直接リンクして変動する仕組みとなっています。
そもそもの高価格の原因は今までの原油およびガソリンの在庫減少に端を発しておりこの冬季には高値のままで推移して来ましたが、世界の原油の40%を供給している産油国共同体OPEC(
the Organization of Petroleum Exporting Countries)では冬の暖房用の灯油の需要が減少するこれからにかけて原油の供給過剰となって価格低下を来すとの予測から今年の4月1日より産油各国の生産量を一日当たり100万バレルの減産を決めた事が原因しているとされています。
このままで行くとガソリン消費の増大する今年の夏には市場価格は通常高価格の地域と言われているカリフォルニア、シカゴそしてアリゾナ州フェニックスなどでは1ガロン当たり3ドルを越し、カナダやテキサス州からの主として地元産油供給を受けているコロラド州でも$2.10/ガロン、アメリカ全体での平均では$2.50/ガロンとなるのではないかと推定されています。
アメリカ政府としては今年11月が大統領選挙であることからガソリン価格の高騰は望ましくないのでOPECに対して政治的な圧力をかけて原油増産を促す事となるであろうが、どこまで効果を発揮するか注目されているところです。
一方、石油価格の上昇が直接大きく影響するのが航空業界ですが、専門筋によるとここ3年間でのジェット燃料の高値推移はアメリカの航空業界全体で250億ドルのマイナスとなっており、今後のコスト上昇は更に年間30億ドルのマイナスを業界に追加を強いる事となるとしています。
アダムス・マーク・ホテル:
デンバーで一番大きなホテルでCivic Center Park の北西に面した場所にあります。 デンバーでの公式な多くの催しや会議は殆どこのホテルで行われます。
格調の高い事もありますが、州庁舎や市庁舎から歩いて行ける距離にあるのが理由と思われます。
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デンバー空港をハブとしている格安料金のフロンテイア航空を始め JetBlue,AmericaWest,Sothwest,AirTranなどの各社は昨年好業績をそれぞれ上げましたが、今年に入ってからの第1四半期では燃料価格の高騰から今までの業績は上げられなくなって来ているとしています。
しかしながら、フロンテイア航空の社長のJeff Potter氏は最近こうした石油価格の高騰に対してデンバーの記者クラブで演説して、同社ではジェット燃料の1セントの値上がりは同社の運行コストに年間100万ドルのマイナスとなり決算に悪影響をもたらす事と確実になるが運賃への波及は極力避けて値上げは回避する、と言っています。
2001年の同時多発テロ以来その業績に苦戦を強いられて来ている航空業界ですが、やっと明るい兆しが見えて来たところでのパンチ食らったと言う感じとなっています。
アラリア・キャンパス駅の路面電車:
デンバー地区の公共交通はRTD(Regional Transportation District)交通運輸局によって運行されているバスとこの路面電車とが全てですが、路面電車については現在デンバーの町を縦断している国道25号線に沿って南の住宅地区から北のダウンタウンの中心まで走っているものが一本あるだけですが、朝晩のひどく混雑して来ている車のラッシュの対策や排気ガス公害対策として現在こうした路面電車と更にもう少し本格的な鉄道による公共交通の拡張強化の開発が検討されています。
大雪が降った時にも最も信頼出来る交通手段としてその重要性が認められています。
デンバーのダウンタウンにある3つの大学の集合キャンパスのAuraria Campus は学生数や職員数も膨大でこの路面電車を利用する乗降客で混雑しています。
朝晩はこの車両が3輌編成ですが、日中の空いている時は2輌編成で運行されています。 電車が鳴らす警報は通常の列車の機関車の「ボー」と同じ音色で「チンチン電車」どころか汽車が街中を通り抜けているのではないかと思わされる風情です。
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雑誌EE Times(Electronic Engineering Times)のインターネットWebサービスが開始されてから今年で10年経過:
日本で言えば雑誌の日経エレクトロニクスに相当すると言えるでしょうか、アメリカだけでなく世界のエレクトロニクス業界に多くの読者を持ち影響力を有する週刊電子業界雑誌のEE
Timesですが、先日パリで行われたDATE(Design Automation & Test conference Europe)の機会に同社の関係者が集まってお祝いをしたと言う記事が同誌の3月22日号に載っています。
元日本ビクター社員だった吉田順子さんも同誌で活躍始めてから長くなりますが、現在同誌のパリ支局の責任者として活躍されており同誌のコンスーマー・エレクトロニクスの担当で、毎号彼女らしい几帳面な業界情報記事を載せています。
眼鏡を外しているので気が付きにくかったのですが、この事を伝える同誌の記事に添付されている彼女の写真に元気な様子が写っています。
特別現在関係が有る訳ではありませんが、この様に元同じ会社で働いていた人が業界の一線で元気な活躍をされている様子を知ることは懐かしくもあり元気を与えられるものです。
NABショー開催:
毎年恒例の放送業界の一大イベントであるNABショーが今年も4月19日から22日までの間ラスベガスのコンベンシヨン・センター及びヒルトンホテルを会場として開催されます。
開催案内では「エレクトロニック・メデイアの世界最大のショー、30カ国以上の国から1300社以上の展示が行なわれる。」としています。
FCCが指定している地上波TV放送のデジタルTVへの全面切替えの期限が迫って来ている中、DTVへのシステム移行の重要な年を業界は迎えての業界の一大イベントと言えます。
ギリシャ正教教会:
円形ドームの屋根のギリシャ正教の教会です。 屋根の表面は金メッキされた材料で出来ており大きさの面では小型ながらイスラエルのイエルサレムにあるキリスト教会の建物に模したのではないかと思われますが、かなり高価な建設費を要しただろうと推測されます。
日本の寺院の場合もそうですが宗教がからめばその浄財は直ちに集まる、と言う事は洋の東西を問わないようです。
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メデイア・センターのコンセプトを押し立ててコンスーマー・エレクトロニクス業界へ切り込むパソコン各社:
PCメーカーのGateway 社のショールーム兼直販店が昨年デンバーにオープンしたと言うニュースは以前のこのレポートでお伝えしました。
パソコンメーカーではCE業界への参入への先発を切ったGateway社ですが、こうしたショールーム兼直販店を全米各都市へ増やしつつあります。
また、大手のHP,Dell、Apple等の各社もこうした動きを強めています。
中心となるのはコンスーマー・エレクトロニクスの必要機能をパソコンに持たせたメデイア・センターと言われるユニットで、言わばパソコンに家電機器のセンター・コントローラーの役目をさせよう、と言うものです。
パソコンのデイスプレイを通してDVD映画を観ている人が多い中、こうしたコンセプト商品はコンスーマーにあまり抵抗無く受け入れられて行く様に見えます。
パソコンを商品として持たない家電メーカーはこれらにどう対抗して行こうとしているのでしょうか? 大変気になるところです。
めっきり春めいてきて数少ないコロラドでの桜もあちこちで満開となっている最近の陽気ですが、この時期にもう一雪ロッキー山脈に降雪があってくれないと今年の夏の水不足と森林火災が大変心配となる状況です。
日本では桜が満開の中、各学校への新入生の入学式が行われているシーズンと思いながらこの「コロラド便り」をお届けしました。 皆さんの元気なご活躍を祈っています。
[以上]
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