コロラド便り(その59)
2007年9月1日(土)
萩原 正喜/コロラド

昨年の9月13日から17日までの間デンバーのダウンタウンに在るコロラド・コンベンシヨンセンターで第一回目のコンフェレンスが開催された「CEDIA Expo」ですが、今年も同じ場所で9月5日から9日までの日程で「CEDIA EXPO 2007」が再び開催されます。
デンバーで開催されるエレクトロニクス関連のショーとしては最大の規模の展示会となっています。

CEDIAは「Custom Electronic Design & Installation Association」の略ですが、ホームシアターなどカスタムメードのシステムの設計、設置を行う業者の協会が主催者となって開催されるもので、ラスベガスで開催されるCES( Consumer Electronics Show )の少し小型にした展示会ですが、併せて「CEDIA University」という呼称で多くのテーマでのセミナーが同じ会場で開催されます。
たまたま私は昨年のCEDIA Expoに参加の機会を得ましたので、その見学レポートを纏めて送付致しましたが、今年も機会が得られれば参加してその状況報告をさせてもらおうと思っています。
昨年はJVCは会場の比較的良い場所にBoothを得てHD-ILAリアプロモニターを中心に展示デモを行っていましたが、其の他に業務用デイスプレーを中心とした展示デモを別会場で、更に大画面フロントプロジェクターのデモを近くのAdamユs Markホテルに広い一室を確保して行っています。
今年もJVCとして参加する事になっていてその準備がされているものと思います。

9月3日はアメリカではLabor Dayと言って日本の「勤労感謝の日」に相当する祝祭日となっています。
各商店はLabor Day Saleと言う事で特別販売で顧客を集めることを狙って新聞広告が盛んに行われています。
また、9月1日(土)、2日(日)、そして3日(月)と3連休になりますので、コロラドでは今年の夏の終わりの観光日和として多くの人達がドライブに繰り出しますので、コロラド内の各観光地は大勢の人達で賑わいます。
特にロッキー山脈の秋景色の始まりの見物は爽快な空気とともに3連休を充分満喫出来る時期となっています。
コロラドでは冬の到来が早いので、小学校から大学まで8月20日頃から新学期が始まるようになっています。 8月に入ってから「Back to School Sale」と言って各商店では新学期に備えて文房具や衣類、バックパック(背に背負うバッグ)、スニーカー靴、などの特別販売が盛んに行われています。

今年のBack to Schoolセールは低調:

各学校の8月下旬からの新学期の始まりに備えての特別セールが各店で展開されてきていますが、今年7月の販売は低調な住宅販売や株式などへの投資リスクが増大している事などの状況を反映して「Back to School」セールも例年に比べて低調となっています。
WalMart店では昨年同期に比べて僅かながら売上げ増を示しましたが、利益面では各商品のデイスカウント率が上昇して利益が大幅に低下しました。
また、多くの店が売上げ減少を示している中でJ.C. Penny店とCostco Wholesale店では突出して予想を上回る業績を示しました。

International Council of shopping Centers-UBSによる48店舗チェーンの調査の事前発表では今年7月の売上げは昨年に比べて2.6%の上昇で、昨年7月は一昨年に比べて3.9%の上昇でしたので今年は上昇率での減少を示したと言えます。
全米で新たに失業して失業保険の手続きをした人の数が最近増加していますが、雇用状況は悪くない、とアメリカ労働省は言っています。

EE Times の東京支社が閉鎖:

アメリカのエレクトロニクス業界の多くの読者に人気があり、そのユニークな視点からの記事と広範囲な取材による情報提供をしている週刊エレクトロニクス雑誌 Electronic Engineering Timesですが、その東京支社は今から25年前に同誌の最初の海外取材拠点として開設され、業界通のDavid Lammers氏の東京駐在員としての日本からの取材記事を通してアメリカの読者に最新の情報を提供してきました。
皆さんお馴染みのJVC OGの吉田順子さんがその後加わって東京支社からの発信情報が充実してきました。 その後吉田順子記者は同誌のSan Jose 事務所に移り、交代としてこれも皆さんご存知の原 好子記者にバトンタッチして現在に至っていますが、その後吉田順子さんは欧州のパリ支局の責任者として活動しています。
EE Times の8月13日号に小さな囲み記事が載って東京支社が閉鎖される事になったと伝えています。

閉鎖の理由として親会社のUnited Business Media社およびEE Timesの親会社CPM Technology社の組織再編に基ずくもので、今後も日本からの取材記事は現在のEE Timesの日本語版を発行しているE2 Media社を通してEE Times誌に継続して掲載して行く、としていますが、日本でのエレクトロニクス業界からの発信されるニュースが近年そのニュースバリュウが低下してきていると言う現象を象徴している様に感じます。
ちょうど、アジアの北京、上海、香港、ソウル、台北などへのアメリカよりの航空便が今まで成田を経由していたのに対して、航空機の能力アップによりそれぞれの都市への直行便が増加してきており、成田空港のアジア各国へのハブ空港としての価値が低下してきているのと類似しているように感じます。

E-Mail をチェックするのが癖となっている人が多く住む都市トップ10:

AOL(American On Line)社とOpinion Research社との調査結果によると、デンバー地区の携帯用E-Mail機器のユーザーの半数以上が寝ている時もその機器を傍らに置いておいて、E-Mailを受信すると直ぐに確認出来るようにしており、全米の主要都市の中でデンバー地区は3年前にはこうした人の比率で18位だったのが今年は9位にランクアップされています。
デンバー地区の利用者の約1/3の人達がバケーシヨンの計画をする時にE-Mailをその旅行先でもアクセス出来る事が重要だとしており、全体の15%の人が何らかの携帯型のE-Mail機器を所有して使っており、そうした人の55%が新しいメッセージを受信する毎にそれをチェックしているとしています。

全米の調査結果では、平均的なE-Mailユーザーは1日5回は受信E-Mailを毎日チェックしており、その59%の人が機器をベッドに持ち込んでおり、53%の人は風呂場やトイレにも持ち込んでいて37%は車を運転している時に使っており、12%は教会へも持って行く、となっています。
全米では首府のワシントンDCがこうしたE-Mailを絶えずチェックするのが癖になっている人の比率が最も多いところで、以下アトランタ、ニューヨーク、サンフランシスコ、ヒューストン、ロサンゼルス、シアトル、オーランド(フロリダ州)、デンバー、マイアミの順になっている、としています。

アメリカの労働力の構成:

アメリカ労働調査局の統計によると全米の55才以上の労働者数は2006年で全体の労働者人口の45%を占めており、これは1993年の38%だったのに比べてかなり増加しています。
また、アメリカの男性の65才以上の労働者数は男性労働総人口の20.3%を占めており、女性では65才以上の労働者数は女性労働者全体の11.7%となっています。
また、964万人の労働者が今年の4月現在で個人経営で働いており、その数はここ5年間で10%増加しています。
そして、その内の877万人個人経営者が自らその労働力を構成しています。

これらのアメリカに於ける傾向はベビーブーマー(アメリカの団塊の世代)の影響が大きく現われている、としています。
また、Pew Research Centerの調査では、アメリカの子持ちで働いている女性の60%の人がフルタイムで働くよりパートタイムで働く方が良いとしていますが、子持ちで働いている女性の75%の人達が実際にはフルタイムで働いている、としています。

CO2排出削減が本格化するアメリカ:

温室効果ガスの排出削減を目指す京都議定書の批准をめぐって経済発展を阻害すると言う事で拒否してきたアメリカ政府ですが、地球温暖化の急速な進行が目立ってきて、更にハリケーン、竜巻、異常高温、大洪水などその為の影響と思える気象異常による大災害が頻発するようになって地球温暖化の急速な対応に目をつむっていられなくなってきている昨今のアメリカの事情です。
アメリカでもそうした背景に後押しされてここ2年間位の間で温室効果ガス、特にCO2の排出量の低減に向って様々な角度からの展開が始まっています。

コロラド州のボールダーの町には国立海洋環境管理局とその研究所が在って様々な全米の気象環境に関する調査研究の中心となっていますが、今回CO2の大気中に於ける濃度比率をモニターする計測施設が全米に5個所設けられて、コロラドでは国道ハイウエイ25号線沿いのErieの町へその一つが新設されて稼動に入っています。
温室効果ガスの排出量削減に向って何か効果的な政策を発動するにしても、先ずは、その実際の計測データを継続的に積み上げて評価出来るようにする事が大切と言う事ですが、その施設ではCO2の計測センサーが1000フィート(305m)の高さの鉄塔の先端に据え付けられ測定が始まっています。
これから更に全米の各地に7個所の同様な計測施設が新設され合計12個所でデータ収集が行われます。

コロラドでの1990年から2004年までの間でのCO2の排出はその増加率で39%となっていますが、全米での平均値18%増に対して2倍以上の急ピッチの増加ですが、それらのCO2発生源としては;
* 発電所での排出量が全体の44%とトップ
* 自動車などの輸送に関する排出量が31%
* 工場など産業での排出量が13%
* その他が12%
といった比率となっています。
特に発電の為のエネルギー源としてコロラドでは豊富に産出する良質の石炭と天然ガスにその大半を依存していますので、CO2の排出区分ではトップとなっていますが、最近ではそれらの火力発電の燃焼効率の改善が進んで来ていますので以前に比べて電力消費需要が増加していても総排出量としてはあまり増加していないと言う結果となっています。
こうした計測システムを設置してデータに基ずく評価が出来る様にする事は大変重要であり良い事だと思います。
それにしても、毎年夏の初めに全米各地、特に西部地区で多発する山火事経の対策が何とかならないものかと言う気がします。
発電所や自動車からの排出は人為的なものですが、山火事は自然現象ではありますが、毎年多くのCO2排出となっている様に感じます。

ペットボトルの温室効果ガスの排出量換算:

飲料水用の沢山のペットボトルにボトル詰めする為と、更にはそれの運搬する為にアメリカの国内だけで昨年一年で840万トンの炭酸ガスを放出しています。
この炭酸ガスの排出量は220万台の自動車が排出した量に相当します。
ちなみに昨年一年でアメリカでは110億ドルのペットボトル入りの飲料水が販売されています。

アメリカに於ける手造りビールの需要の伸び:

コロラドのボールダーの町に在るビール醸造協会の報告によると、今年前半の6ヶ月間の全米でのクラフトビールの売り上げは昨年同期に比べて11%の伸びを示した、としています。
そしてこの期間に於いてビール全体の売り上げ金額の5%をクラフトビールが始めて越しています。
クラフトビールとはバドワイザーやクアーズの様に大規模の自動化された工場で生産されるビールでなく町工場の手作業で醸造されるビールの事で、日本で言えば「地ビール」と言う事でしょうか。

コロラドが全米で一番肥満者比率の低い州:

Trust for Americaユs Health からの調査レポートが発行され、太りすぎ、運動不足、高血圧症、子供の肥満の4項目について住民の状況調査結果が発表されてコロラド州は全米で一番好成績の州となっています。
このレポートは「F as in Fat」と言うタイトルで、毎年その調査結果が120ページにわたるレポートとして公表されていますが、コロラド州の成人に於ける肥満者の比率は昨年は17.6%で、一昨年が16.9%でしたので少し増加したと言えます。

アメリカ保健省が目標としている2010年までに全ての州で15%以下となる様にしようと言う事になっていますが、最も成績の良いコロラドでもその目標値を越えていますので全米の各州となるとほぼ不可能な目標になっていると言えそうです。
一方、デンバー地区の「健康及びフィットネス委員会」がアメリカの25の大都市圏での肥満者状況を7月に発表していますが、この委員会が結成された理由が最近デンバー地区でも肥満者が増えていて行政当局でも何か対策を打たないと具合が悪い状況となっている為ですが、同委員会によるとコロラドではその54%の人々が肥満者または体重超過となっているとしています。

コロラドロッキーズの松井稼頭央選手の近況:

つい数週間前まではメジャーリーグのWest Region5チームでロサンゼルスドジャースを抜いて3位となっていたコロラドロッキーズですが、その後続けて星を落として現在4位を走っています。
そんな中にあって、もと西武の松井稼頭央選手は今まで2番バッターだったのですが、最近一番バッターとして活躍しており、その打率が最近では3割を切って現在2割8分9厘とやや下がって来ているのが気になります。
しかしながら、西武時代からそうでしたが、一旦塁に出るとその俊足を活かしての盗塁で相手チームを撹乱するのでロッキーズと対戦する相手チームにとってはうるさい存在となっています。
また、2塁手としての守備でも活躍しており、相手をゲット2に多く仕留めており守りのかなめともなっています。

持病となっている腰痛が最近では出ない様子で安心ですが、ここ一番という時に決定打を多く決めるなどすっかりロッキーズの役者として定着した感じです。
地元新聞のスポーツ欄にも彼のプレーしている写真がチョクチョク載る様になって既に後半戦に入っている今シーズンの試合での大活躍を期待したいところです。

HD-DVDとBlu-rayの市場競争:

今年の4月から6月の第2四半期に於けるHD-DVDと Blu-rayの両フォーマットの市場での競合状況が市場調査会社NPD Groupから報告されています。
市場ではソニーのBlu-rayプレーヤーが499ドルで販売されており、東芝のHD-DVDプレーヤーは
299ドルで販売されています。
アメリカ市場での販売台数の占有率で見ると、HD-DVDが全体の61%を占めており、Blu-rayが36%、そしてLG社などの両方式対応プレーヤーは3%となっています。
また、マイクロソフト社のゲームマシンXbox 360はそのアクセサリーとしてHD-DVDプレーヤーが別売りで購入する様になっていますが、Xbox 360本体は580万台を売り上げていますが、そのHD-DVDプレーヤーはわずかに16万台となっています。
一方、ソニー社のPlaystation 3はBlu-rayプレーヤーが内蔵されており売上げ台数では150万台となっています。
Xbox 360は2005年11月からアメリカ市場で販売が始まりましたが、Playstation 3 は一年遅れて2006年11月より販売が開始しています。

主要映画スタジオ7社の各デイスクへの対応状況を見てみると;
HD-DVDとBlu-rayの両者対応: ワーナーブラザース、パラマウントの2スタジオが対応しておりその出荷枚数の比率では2対1でBlu-rayがHD-DVDの2倍となっています。
Blu-rayのみ対応: ソニーピクチャー、20世紀Fox、デイズニー、MGMの4スタジオ
HD-DVDのみ対応: ユニバーサルの1スタジオ

DVDプレーヤーが市場で100ドル以下で現在購入出来ているので、どちらのフォーマットにしても、そのプレーヤーの販売価格が200ドルを切るようになる事が消費者を現在のDVDからHDプログラム対応に切り替える気持ちにさせる要素と言えそうだ、としています。

次世代のDVD戦争が続いている間のうまいシステム:

HD-DVDとBlu-rayとのデイスクフォーマットで競りあっている状況下にあってDVDフォーマットのデイスクからの信号の720x480ピクセルのビデオ信号を内部でアップコンバートして1080p(1920x1080ピクセル)の信号に変換して出力しHDMIインターフェイスを介して1080pのHDTVセットへ供給するDVDプレーヤーが各社より発売されています。
このモデルはそうした機種の一つですがOppo 社のDV-980H型のDVDプレーヤーでHD-DVDと
Blu-rayフォーマット戦争に市場で決着が付くまでの間こうしたDVDプレーヤーで高画質のビデオプログラムを楽しんでいるのが賢明かもしれません。
Oppo DV−98H型 DVDプレーヤー 価格は$169ドル売りで、HDMI,S-Video,コンポーネントビデオの各接出力が可能で、通常のDVDの他DivX,JPEG,SACDのデイスクを扱うことが出来て、7.1チャンネルのオーデイオレシーバーへの接続も出来る様になっています。
詳細は www.oppodigital.com を参照の事。

Blockbuster社とNetflix社のDVDデイスクをめぐる戦い:

DVDビデオデイスクをオンラインで注文して郵送で受け取る方式のDVDレンタルへのアクセス顧客数はブロックバスター社では現在総勢360万人で、同様な方式のNetflix社の顧客数は総勢670万人となっていますが、今年の第2四半期にはブロックバスター社は約60万人の新規顧客を獲得したのに対して、Netflix社は同じ今年の第2四半期に5万5000人の顧客を失っています。

デンバー空港の冬の大吹雪対策:

昨年の12月21日から翌22日にかけてデンバー地区では今までの記録を更新する大吹雪に見舞われて34時間に渉って20インチ(50cm)から21インチ(53cm)の積雪となる降雪が続きました。
降雪だけでしたらそれほどの大問題とならなかったのですが、風速時速40マイル(時速65km)を超える吹雪の為空港内の場所によっては吹き溜まりで4フィート(1.2m)を越す積雪となって手持ちの除雪車全数を繰り出して24時間休み無しの除雪に務めましたが、困難を極めて空港が45時間にわたって閉鎖となっています。
空港内は取り残された乗客で混乱を来たしただけでなく、特にデンバーをハブ空港としているユナイテット航空ではこの間約3000便が欠航となりその損失は3000万ドルにのぼり、またフロンテイア航空では875便が欠航となって約1300万ドルの損失を計上して、その他デンバー空港に乗り入れている各航空会社に多額の損失をもたらしています。

今度の冬のシーズンにはこの様な大雪が有っても多額な損失が発生しないようにする為に空港の除雪機能の強化を計ろうと言う事になっています。
先ずは大型除雪車の台数を現有16機から42機と増設し、風車で集めた雪を吹き飛ばす車両を12台から16台、回転する大きなタワシの除雪車を22台から36台などの強化を計り、併せてそれらを運転する人員数も現在の2倍ほどに増員する事にしています。
特に除雪に依って集められた雪は何処か航空機の運行に支障を来たさない場所に運搬するのがまた大仕事となりますので、その処理に困る事から1時間当たり600トンの雪を融かす融雪機を現有の4基から8基に増設して対応しようとしています。
一冬シーズンでもこうした大吹雪に見舞われる事は数回きり無いのですが、一旦大雪に見舞われる乗客に迷惑が加わるだけでなく各航空会社や空港自体にも多額の損失をもたらした昨シーズンの教訓から「備え有れば憂い無し」の対応をせざるを得ない、と言う事になっています。

デンバー空港に設置する巨大な野生馬の像が完成:

以前このレポートで紹介した事がありましたが、デンバー国際空港が完成した時からの計画であった高さ32フィート(9.75m)という巨大な野生馬の像を空港ターミナルに設置する為にニューメキシ
コ州のモニュメント像の専門の芸術家Luis Limenez氏に30万ドルの予算で1992年に発注しデンバー空港が開港した1995年の翌年の1996年に完成すると言う納期で契約していますが、その制作が大幅に遅れたのでデンバー市では前金で彼に支払った16万5000ドルの返済を求めて訴訟を起していました。

そうしている間に2006年6月14日にそのLimenez氏が其の像の制作中にクレーンでその一部を移動中にその部分が落下してその下敷きとなって死亡するというハプニングがあって、どうなるかと思われていましたが、その後その半完成品だった像の制作が他のメンバーにより続けられてやっと最近完成して今年の秋にはニューメキシコ州からデンバー空港まで移送され設置される運びとなりました。
像は空港ターミナルの外に据え付けられる事となっており、既にその設置基礎工事は終了しています。
一つのデンバー空港の名物がやっと11年ぶりにお目見えする事となります。

ユナイテット航空の国内便の機内改善計画:

先のレポートでユナイテット航空がその国際便に使用している機内客席の改善作業を行う事を報告しましたが、今回は同社の国内便での乗客に心地良いサービス提供の為の改善作業を実施すると言う報告です。
ユナイテット航空ではその国内便に使用している269機の航空機の機内ビデオシステムを2009年の第2四半期までに順次新しいデジタルサーバーのシステムに交換して画質の改善を計るとしています。
また、「Deep Clean」サービスと称して客室の床ジユ―タンの洗浄を今年9月からその回数を20%増加して、よりクリーンな環境での飛行を楽しんでもらう、としています。
国内線では同社と競合する格安航空運賃をフィーチャーとする各航空会社と直接運賃で競争するのは避けてサービスの質を向上させて特にアメリカ国内便でのアメリカン航空などの大手航空会社とサービスの質で競争して行こう、と言う方針です。

ユナイテット航空が機体の保守点検作業部門を分社化:

最近のユナイテット航空の発表によると、同社の航空機の保守点検を行っている部門を分社独立させる計画で特にサンフランシスコ空港に在る同社の2800名の従業員を擁する巨大な航空機の修理基地も其の対象となっているとしています。
メインテナンス部門が独立してもしなくても航空機の安全はこうした保守点検部門に負うところが大きく、また故障は大勢の乗客の命取りとなる要素が大きいので手を抜く事無く完全主義でやって欲しいと思います。

アメリカの航空便の定時運航状況:

6月1日から15日までの間、アメリカ内の各航空便全ての70。7%が定刻到着をしており、昨年の同時期の定刻到着が79%であったので、到着遅れが多くなっています。
労働力不足やこの時期に多い雷を伴った嵐、そしてコンピューターシステムのダウンなどが混ざって多くの乗客に長時間の遅れの影響を与えています。
この期間に於ける航空便のキャンセル数は昨年同時期に比べて91%もの増加をしているとしています。

アメリカのパスポートの発給料金が値上げ:

日本でも同様と思いますが、アメリカのパスポートが電子化されて、パスポート自体にマイクロチップが埋め込まれているようになりました。
そして、それに伴ってその新しいパスポートを発行してもらう為の料金が今までより18ドル追加となって97ドルとなり、16才以下の子供は82ドルとなっています。
これは主としてアメリカへ入国してくる「テロリスト」の入国審査での発見を容易にする為の方策でパスポートの変更が為されていますが、毎日陸、海、空から入国してくる大勢の人達の入国審査の段階での多くの情報を係官が迅速に得て審査を行える様にしたもので、日本などのアメリカとの条約を結んでいる国々では同じフォーマットの新パスポートとなっており、読み取り装置やコンピューターシステムが共通で使用出来る様になっています。

X-Boxのカーハンドル型の入力装置が発煙:

マイクロソフト社のゲームマシンX-Box360へ無線で接続される自動車のハンドルを模した入力装置が動作させると間もなく加熱してきて煙を発すると言う報告が50件にのぼり、同社では代替の入力装置をユーザーに送付して交換する事となりました。
このハンドル型の入力装置は例えば「Forza Motorsport 2」の様なゲームソフトでレーシングカーを運転している感覚でゲームを楽しめるもので、価格は130ドルとなっています。


暫くの間、コロラドでも大変な暑さの日が続きましたが、早くも9月の声を聞くと今週に入ってから涼しい日が続いています。
日中の陽射しはまだ強いもののさすがに秋の気配を感じさせられる最近です。
昨年は9月の中旬に初雪がありましたが、9月に入ると降雪が有ることを覚悟しないといけないコロラドの気象ですが、今年はどうなりますか?
日本では残暑の候と思いますが、皆さん元気にお過ごしの事と思います。
9月15日(土)の「杉の会」会合には早くより幹事役の鈴木さんよりご案内を頂いておりますが、真に残念ながら今回も日本へ行っている事が出来ずまた欠席とさせて頂きました。
会合が元気な皆さんのご出席で盛大に行われ盛り上がる事を祈っております。

 
 
 
 
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